2013年ドラフト総決算~名乗り~

選手コラム 2013年ドラフトニュース

 2013年ドラフト会議、始まりは2007年にそれぞれの野球選手の誓いからスタートした。吉田一将、小林誠司、大瀬良大地、松井裕樹などがドラフト1位へ進んでいく、6年間のストーリーの第4章。

2011年、静かな春の道を

 春、わずか2週間程の間に、これまでの生活を卒業し、新たな生活に入るあわただしい時、本来ならばお祝いと共に送り出される所だがこの年は違っていた。東日本大震災、被災地となったいわき市の内田靖人選手と園部聡選手は、震災の傷跡を見て迷いながらも実家を離れ、常総学院、聖光学院へと向かう。桐光学園に入学した松井裕樹投手、大阪桐蔭に進んだ森友哉選手、まだ名前は知られていない。

 松本工で甲子園で屈辱を味わった柿田裕太は、それまでの評価を信じてプロ志望届を出しながらも名前が呼ばれる事はなく、新たな決意を持って最短でプロ入りすることを目指し日本生命に入社する。また、神戸国際大附の岡本健もかずさマジックに入社し「3年でプロ入りする」と明言したのだった。

 

名乗り

 高校生、この世代で誰が最初に名乗りを挙げるのかが注目される春の大会、号砲は九州から挙がった。1年生で強豪・延岡学園の5番サードのレギュラーを獲った岩重章仁選手は九州大会初戦の塩田工戦で第2打席にライトスタンドへ2ランホームランを放つと、第4打席にはレフトスタンドに3ランホームラン、4打数3安打6打点、2本塁打を左右のスタンドに叩き込む離れ業をやってのけた。

 それから3週間後、関東でも強烈な1年生が現れた。東海大甲府の渡辺諒、中学時代に100m11.4秒を記録した身体能力を持つ選手が、3年生でドラフト目玉として注目された高橋周平の後ろの4番サードで出場し、注目するプロのスカウトの前でホームランを放った。

 東海大会では菰野高校の浦嶌颯太が4月に142km/hをマークして注目された。

 

 社会人野球は震災の直前に開幕したスポニチ大会で、中部大学から東京ガス入りしていた石川歩投手が3月8日の初戦に先発し勝利する。9日にはリリーフで登板したが延長10回タイブレークで2点を与えて敗れブロック予選での敗退が決まった。その大会の準決勝の途中で大地震が発生し大会は中止された。

 その後も震災の影響で大会はほとんどが中止され、6月になるとようやく都市対抗の予選大会が始まったが、本大会の日程が決まらないままでの大会となった。春に好調だった石川歩投手だったが登板の機会を失い調子を落としてしまう。東京予選では3試合に登板したものの全ての試合に失点し一歩後退してしまった。

 パナソニックに入社していた秋吉亮は全く登板の機会がなかった。この都市対抗予選では主にリリーフで登板し、徐々にだが経験を積み始めていた。

 

 もう一人、遅ればせながら大学4年生になって名乗りを挙げた投手がいる。日本大・吉田一将、3年間で体力をつけて体重を増やした191cmの右腕が東都リーグ2部で4勝1敗、防御率2.63を挙げて1位となり入れ替え戦に臨む。入れ替え戦の相手は国学院大、初戦に吉田一将投手は5安打8奪三振で完封、続く2戦目はリリーフで最後の1人を抑えて2連勝で念願の一部昇格を決め、大学最後のシーズンは1部リーグでプレーする事になる。ここから吉田一将投手が飛翔していく。

 一方、敗れた国学院大、2年生となっていた杉浦稔大投手はリリーフとして初戦で1回2奪三振、2戦目も打者2人を1奪三振に抑え、リリーフとして1人の打者も許さなかったが2部に降格する事になるのだった。

 

本格化

 大学野球では明治の野村祐輔、東洋の藤岡貴裕、東海の菅野智之と関東の3投手に注目が集まる。その中で福岡で二人の選手が本格化を見せていた。一人は九州共立大の大瀬良大地、1年生で151km/hを記録し5勝を上げていた大瀬良大地投手は、春季リーグ戦も5勝1敗、防御率0.96でMVPを獲得していた。もう一人は福岡大・梅野隆太郎、1年春に捕手でベストナインを獲得すると今季も打率.349に1本塁打を記録しベストナインを獲得した。

 二人が出場した大学野球選手権、福岡大は初戦を勝利し、2回戦で東洋大と対戦、藤岡貴裕投手から2点を奪ったものの2-3で惜しくも敗れる。九州共立大は所詮を川満寛弥投手の完投勝利で勝ちあがると2回戦は関西の雄・同志社大と対戦する。満を持して先発した大瀬良大地投手は、平川貴大投手、小林誠司捕手のプロ注目バッテリーを相手に完封勝利で応え、プロのスカウトが早くも2年後のドラフトの目玉と評価した。

 小林誠司捕手はこの試合で勝てなかった事で、この年でのプロ入りを諦める事になった。

 

集結

 日米大学野球の全日本代表には、BIG3と言われた野村祐輔投手、藤岡貴裕投手、菅野智之投手と共に、法政大の三上朋也投手、3年生の東浜巨投手など錚々たるメンバーが揃った。そしてその中に、2年生の大瀬良大地、梅野隆太郎、富士大の山川穂高、立正大の吉田裕太、横浜商大の岩貞祐太が名前を連ねる。日米大学野球では1勝3敗1分で優勝は逃したものの、梅野隆太郎は3試合でマスクをかぶり、吉田裕太も3試合でマスクをかぶる。BIG3の球を受け、メジャーリーガー予備軍の打者に立ち向かった。

 大瀬良大地は野村、菅野、藤岡に黒星がつく中でリリーフで好投すると、唯一の白星を挙げた試合となる最終戦の先発に抜擢される。わずか2回の登板で勝利投手にはならなかったが、2安打無失点に抑える好投を見せた。

 山川穂高も指名打者で出場すると初戦で逆転となる満塁ホームランを放った。その後は当たりが止まってしまったが4番を任され続けた。

 

 高校、大学、社会人、各世代でドラフト候補として名乗りを挙げる選手が現れる。ここから2年後のドラフトに向かって進み始める。

2011年は高校生の熱い夏のシーズンを迎える。

 

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