春季高校野球兵庫県大会2回戦では、滝川高校が西宮東高校を6-1で破り、16強入りを果たし夏の兵庫大会第1シードを獲得した。今秋ドラフト候補であり、U-18日本代表候補にも選出されている151キロエース右腕、新井瑛太投手(3年)が、150キロをマークするなど力強い投球で今春初完投勝利を挙げ、5球団のスカウトが視察した。
150キロマーク!粘りの投球で今春初完投勝利
新井瑛太投手は、この日の試合で先発し、9回を投げ抜いた。6安打1失点、8奪三振という内容で完投勝利を収め、チームを3回戦進出に導いた。特に今春初めてとなる150キロをマークするなど、ストレートの威力は健在であった。
しかし、この試合では6四死球と制球に苦しみ、6回まで毎回走者を背負う展開となった。それでも、要所を締める粘り強い投球で大量失点を防ぎ、7回に1点を失ったものの、8、9回は三者凡退に抑えるなど、最後まで集中力を保った。「粘り強く投球できたのはいいこと。次の試合からは3人で抑えて流れを作れるように調整していきたい」と、自身の投球を振り返りつつ、次戦への課題を口にした。
U-18合宿での経験が糧に!5球団スカウトが視察
151キロを記録する新井投手は、今月上旬に行われたU-18日本代表候補選手強化合宿に参加し、全国トップレベルの選手たちと交流した。その経験は大きな影響を与えており、「真っすぐで空振りを取ることができたので、そこは自信にして投球につなげています」と語るように、合宿で得た自信を実戦で発揮している。
滝川高校の近藤洋輔監督も、「頼もしくなって帰ってきた。そういう空気の中でやれたのは、かなり彼を成長させたのかなと思います」と、エースの成長に目を細めた。この日の試合には、5球団のNPBスカウトが視察に訪れており、新井投手のポテンシャルに注目している。
次戦は強豪・報徳学園!二刀流の才能で挑む大一番
新井投手は、投手としてだけでなく、打者としても注目される二刀流プレーヤーである。この日の試合では5打数1安打であったが、その打撃もプロのスカウトが評価するポイントとなっている。
次戦の相手は、昨夏の兵庫大会王者であり、全国でも屈指の強豪である報徳学園。大きな注目が集まるであろうこの大一番に向け、新井投手は「ひるまずに、自分たちの野球を自分たちのペースでできたら」と意気込みを語った。
甲子園出場経験のない滝川高校にとって、報徳学園高校は兵庫の壁として立ちはだかる存在。ドラフト候補として、そして二刀流の才能を持つ選手として、新井瑛太投手が報徳学園打線をどのように抑え込み、打撃でチームを牽引するのか、そして、プロのスカウトが何球団集まってくるのかなど、目が離せない一戦となるだろう。
新井瑛太投手 プロフィール
- 氏名: 新井 瑛太(あらい えいた)
- 所属: 滝川高等学校 3年
- ポジション: 投手、外野手
- 出身: 兵庫県神戸市
- 生年月日: 2007年(平成19年)10月26日(17歳)
- 経歴: 小束山少年団野球(小学)- 明石ボーイズ(中学)- 滝川高等学校(1年秋から投手に本格転向)
- 投打: 右投左打
- 身長・体重: 178cm・78kg
- 50メートル走: 6秒2
- 最速: 151キロ
- 特徴: 最速151キロのストレートと、キレのある変化球を操る右腕。打撃力も高く、二刀流としてプロから注目される。U-18日本代表候補にも選出された。

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