全国高校野球選手権京都大会は8日、2回戦が行われ、同志社国際が春の府大会王者・京都共栄学園に1-10で7回コールド負けを喫した。プロからも注目された190cmの二刀流、フォーク黒田レイモンド豪選手(3年)はショートで出場し、その後マウンドに上がったが、この夏の勝利は叶わず、その視線はアメリカの大学への進学、そしてメジャーリーガーという大きな夢へと向けられた。
春の王者に完敗、「悔いは残るんですけど、強いスイングはできた」
フォーク黒田レイモンド豪選手はこの日、1番ショートで出場すると、いきなり3点を奪われる苦しい展開で初打席にレフトへヒットを放った。しかし、その後はヒットは出せず、3打数1安打だdった。「思いっきり振ろうと。悔いは残るんですけど、強いスイングはできた」と話した。
また5回からは2番手としてマウンドに上がった。191cmからの投球で5回は球が高かったが、徐々に低めに行くようになる。最速も140キロを記録した。しかし、スプリットなど変化球の精度がまだまだで、春の王者・京都共栄打線に3回5安打4失点、自責点3と通用しなかった。
夢はメジャーリーガーと認知心理学の研究者
アメリカ人の父を持ち、191cmの恵まれた体格を誇るフォーク黒田選手。野球を本格的に始めたのは中学1年の秋と遅かったが、高校では1年春からレギュラーの座を掴み、投げては最速140キロを記録する二刀流として注目を集めてきた。しかし、彼の目標は甲子園だけではない。「夢は一応、メジャーリーガー。将来的には、日本に戻って野球界に貢献したい」と語り、卒業後はアメリカの大学へ進学することを希望している。
ただし野球の道だけでなく、認知心理学を学ぶためにアメリカの大学に進学するという。野球の練習と学問を両立しており、「日本野球学会」の高校の部で最優秀賞を受賞した、「アメリカの高校野球選手の『スカラーアスリート』に対する認識とキャリア展望に関する探索的研究」では、スタンフォード大学の野球キャンプに参加した選手100人に調査を実施。メジャーを目指す選手の約90%が「勉強」が大事だと答え、「野球はいつか、絶対に終わる」と口を揃えたという。この経験により、フォーク黒田選手も野球と勉強を両立させることを決めた。
高校野球生活は終わったが、翌日には学期末試験を控えており、「帰って勉強します」と笑顔を見せた。野球でもまだやることがたくさんあるように見えるが、それこそ将来の可能性ということになる。
フォーク黒田レイモンド豪選手 プロフィール
- 氏名:フォーク黒田 レイモンド豪(ふぉーくくろだ れいもんどごう)
- 生年月日:2007年11月30日
- 出身地:神戸市
- 経歴:堺中央ボーイズ(同志社国際中1年) – 同志社国際高校(3年)
- 投打:右投右打
- 身長・体重:190cm・81kg
- ポジション:内野手、投手
- 主な特徴や実績:プロ注目の190cm二刀流。投手として最速140キロ。卒業後は米国の大学へ進学し、メジャーリーグを目指す。日本野球学会で「スカラーアスリート」に関する研究を発表し最優秀賞を受賞。父がアメリカ人。50メートル走6秒3、遠投110メートル。


コメント