【高校野球】聖隷クリストファー・高部陸投手が5回完全9K発進、今永昇太投手を参考にした新フォームで4季連続県Vへ

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春季高校野球静岡県大会予選が開幕し、2年連続の甲子園出場と4季連続県王者を目指す聖隷クリストファーが、地元・浜松球場で初陣を飾った。プロ注目の最速147キロ左腕だが進学を表明した高部陸投手(3年)が、浜松西との1回戦に先発すると、5イニングを投げて一人の走者も許さない「完全投球」を披露。毎回の9奪三振を奪う圧巻のマウンドを見せると、打席でも「5番・投手兼DH」として2安打3打点と爆発。投打にわたる高部劇場でチームを8-1の7回コールド勝ちへと導いた。

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15人をパーフェクト!今永昇太を彷彿とさせる「つり球」で9K奪取

「久しぶりの公式戦には自信がありました(スポーツニッポン)。」その言葉通り、マウンドに上がった高部陸投手の仕上がりは、春先とは思えないほど研ぎ澄まされていた。初回、相手の2番打者に対して自己最速にあと1キロと迫る146キロを計測。立ち上がりから2者連続三振を奪うと、そこからエンジンの出力はさらに上がった。2回から3回にかけては圧巻の4連続奪三振。内野ゴロ3、外野飛球3、そして9つの三振。打者15人をわずか51球で料理する、まさに「精密機械」と「剛腕」が同居した内容だった。

高部投手が理想に掲げたのは、MLBシカゴ・カブスで活躍する今永昇太投手だ。特に高めのストレートで空振りを奪う「つり球」を習得するため、動画を何度も見返し、自身の投球に取り入れてきた。この日の空振りの取り方は、本人が「一番良かった去年夏の準決勝や決勝の頃に戻ってきている(スポーツニッポン)」と語るほど手応え十分。130キロ台の直球を投じていた昨年秋とは一線を画す、圧倒的なボールの勢いがそこにはあった。

新フォームの秘密は「低重心とリリース」。オフに磨いたカーブの精度

驚異の奪三振ショーを支えたのは、試行錯誤の末に辿り着いた新フォームだ。3月7日の対外試合解禁直後と比較し、この日の高部投手は腕の出どころがやや下がり、より前で球を離すイメージを徹底していた。トレーニングで徹底的に鍛え上げた下半身の粘りを活かし、重心を低く保ったままリリースすることで、打者の手元でホップするような切れ味を生み出した。「より前で離すイメージ。リリースが低く出てくるのは良いことです(スポーツニッポン)」と、自身の進化を冷静に分析している。

さらに、昨秋の課題だった「一本調子な投球」からの脱却にも成功した。オフの期間に重点的に取り組んだカーブの精度が格段に向上。緩急を自在に操ることで、直球の威力をさらに引き立たせた。「緩急を付けるためにカーブの精度を高めたのがテーマだった。今日はカウントを取れて収穫はあった(スポーツ報知)。」と語る高部投手。自己採点は「力んだ部分があったので70〜80点(スポーツ報知)」と話し、さらなる成長も予感させた。

「5番・DH」でも存在感、スクイズと適時打で自らを援護する二刀流

今春の選抜大会から導入された指名打者(DH)制。静岡県大会予選でも採用されたこの新ルールを、高部投手は最大限に活用した。「自分も打ちたいし、バッターでも勝ちたい(スポーツニッポン)」という本人の希望もあり、この日は「5番・投手兼DH」でスタメン出場。初回の第1打席、1死満塁という絶好の先制機で、エースは迷わずスクイズを成功させた。自らのバット(バント)で先制点を叩き出すと、5回の第3打席では無死満塁から右翼線へ鮮やかな2点適時二塁打。2安打3打点という結果を残し、投打の両輪でチームを牽引した。

「このオフは打撃練習もやってきた(スポーツ報知)」という言葉に嘘はない。投球だけでなく、打撃でも主軸としての責任を果たす姿は、まさにチームの大黒柱だ。校長を兼務する上村敏正監督が不在のなか、采配を振るった田中公隆副部長は「(高部は)リズムよく投げていた(スポーツ報知)」と評価。昨秋の東海大会準決勝でコールド負けを喫し、選抜出場を逃した悔しさを、高部投手は投打の圧倒的なパフォーマンスで昇華させようとしている。

4季連続の県Vへ。「打倒・聖隷」の包囲網を突破するエースの覚悟

聖隷クリストファーにとって、この春の戦いは「夏への試金石」だ。高部投手は個人の記録よりも、チーム力の底上げを何よりも重視している。この日、完全投球を続けていながら5回でお役御免となったのも、「公式戦は違う。岸本(悠佑)に経験させたかった(スポーツニッポン)」というものだった。2番手で登板した右腕の岸本選手とともに、夏を勝ち抜くための「複数投手制」の確立を意識している。4季連続の県大会優勝は決して簡単な目標ではない。「打倒・聖隷、打倒・高部」を掲げて向かってくる強豪校を、高部投手が力でねじ伏せることができるかどうかだ。

「一戦一戦強くなって、公式戦の経験値を上げていきたい(スポーツ報知)。」昨夏の甲子園初戦・明秀日立戦で見せた粘り強い完投勝利からひと冬。既に進学を表明しておりスカウトの視察情報は無くなってやや静かになったが、目の前の試合に集中する環境は整った。

【高部 陸】 プロフィール

  • 氏名: 高部陸(たかべ・りく)
  • 所属: 聖隷クリストファー高校(3年)
  • 出身: 静岡県(浜松南シニア出身)
  • ポジション: 投手
  • 投打: 左投左打
  • 身長・体重: 177cm、75kg
  • 主な特徴や実績: 最速147キロを誇るプロ注目左腕。昨夏の甲子園初出場を果たした聖隷のエース。2025年の春・夏・秋と静岡県大会3連覇に貢献。今春の公式戦初戦で5回完全9Kを達成。今永昇太(カブス)を参考にした、伸びのある直球と高低を活かした投球術が武器。
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この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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