亜大・山崎康晃投手が10奪三振完投、14球団55人超のスカウト視察

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 東都大学リーグが開幕した。開幕カードとなった亜細亜大vs中央大の試合では、中央大・島袋洋奨投手は登板しなかったが、亜細亜大・山崎康晃投手が先発すると1失点10奪三振で完投し勝利した。スタンドには日米14球団、55人のスカウトが視察に訪れた。

最速147km/hで10K

 山崎康晃投手は初回に力みから球が浮き、フェンス直撃の2ベースで先頭打者を許した。このピンチは無失点に切り抜けたものの、2回に三塁打を浴びて失点した。球速は常時140km/h中盤を記録したものの、いつもの低めに伸びる球ではなかった。

 しかし3回、生田監督から緩急を使うように助言を受けると力みが取れ、最速の147km/hのストレートが低めに伸びるようになる。三者連続三振に切って取るとその後も三振を重ね、終わってみれば9回を5安打4四死球10奪三振で1失点に抑え完投勝利を納めた。

 山崎投手は序盤について「打たれたくないと思いすぎた」と話したが、中盤以降は「悪いなりにコントロールして投げられた」と話した。決して調子が良くなかった投球だったが、それでもチームに勝利をもたらす投球ができるところが、昨年日米野球でMVPを獲得した右腕の凄さだと思う。

 

14球団55人のスカウトが視察

 この試合には国内全球団とメジャー2球団のあわせて14球団が視察に訪れたという。阪神の中村GMは「非常にいい投手。クロスするストレートも良いし、変化球も多彩。大瀬良君とダブルところがある。当然1位で消える」と評価し、昨年ドラフト1位で指名しながら獲得できなかった大瀬良大地投手と同じと評価をした。

 また、巨人の山下スカウト部長は「去年よりスピードが出ているし、変化球のキレも良い。見られたのは良かった」と話し、オリックスの中川チーフスカウトも「バッターを見ながら投げられるタイプ。コントロールミスも少ない」と力だけでなく実践的な能力も備えている点を挙げていた。

 この他にも中日の落合GMが姿を見せたほか、埼玉西武・渡辺SDなど各球団の首脳クラスが訪れた。個人的には早大・有原航平投手や明大・山崎福也投手などのいる大学生投手の中でNO1だと思う。今シーズンはスタートしたばかりだが、一気にドラフト会議まで駆け上がって欲しい。

 

島袋投手は不調で登板せず

 一方、エース同士の対決が期待されていた中央大の島袋洋奨投手、スカウトは山崎投手だけでなく島袋投手も視察したいと思って訪れていたことだろうが、登板することは無かった。しかしブルペンでは投球練習をしており、ケガというわけではない。

 オープン戦から島袋投手の調子が良くなく、リーグ戦開幕までにも調子を上げることができなかったようで、秋田監督は「明日は分からないけど、神宮でよみがえってくれたら」と復活を期待していた。

 興南高校で甲子園春夏連覇をしたエースが苦しんでいる。早稲田実で甲子園で優勝し早大入りした斎藤佑樹投手や沖縄尚学で優勝し亜大入りした東浜巨投手がプロ入り後に思うように成績を挙げられず、日大三で優勝し早大入りした吉永健太朗投手も調子が上がってこない。昨年夏に優勝した前橋育英・高橋光成投手もフォームを崩して昨年秋は初戦敗退している。

 甲子園優勝投手という華やかさの半面、連投による疲労だったり、燃え尽きだったりと代償があるのだろう。そうなるとプロでも活躍している阪神の藤浪晋太郎投手は本当に立派だと思う。

 とにかく今は、島袋投手の復活を待つしかない。納得のいくピッチングができるようになって欲しい。

 

 オレが亜大の新エースだ。真っさらなマウンドを踏んだ山崎が、その思いを白球に込めた。「エースが1、3戦目をしっかりと投げる、歴代の先輩たちの背中を見てきた」。5安打1失点完投。3者連続を含む10三振を奪取し、白星発進に貢献した。

 中略

 OB2人に続き、プロ入りを夢見るドラフト1位候補。西武・渡辺SDら、各球団の編成トップ級を含む40人超のスカウトがネット裏にズラリと集まった。阪神・中村GMは「打者にクロスする直球がいいし、大瀬良(現広島)に似ている。ドラフトも当然、1巡目で消えるでしょう」と、最速151キロ右腕に高評価を与えた。

 三振を奪うたび、山崎はマウンドで吠えた。自己最多の10奪三振。143球を投げ抜き「内容は苦しかったけど、エースとして投げ切ることを考えた」と振り返った。

 初めての開幕戦のマウンド。序盤は力みが目立った。最速こそ147キロをマークしたが、2回に先制を許した。直球、ツーシームの速球系を狙われ、見かねた生田勉監督がベンチで声を掛けた。「次の回からカーブを使え」。緩急を使った配球。カーブにスライダーも交え、3回は3者連続三振を奪った。「直球がどれだけ速くても打たれる。かわしたりしないと」。3回以降は0を並べ、逆転勝利を呼んだ。試合中に修正し勝つ投球ができたことが収穫だった。

落合GMに、日米14球団に見せた、山崎の修正力 - ニッカンスポーツ紙面:2014/4/8

 

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