東都大学準硬式野球の春季リーグ戦で、中央大学のエース、大山北斗投手(4年・興南高校)が圧巻のピッチングを披露した。中1日という日程で先発マウンドに上がると、9回を投げ抜き完封勝利。高校時代は無名の存在だったが大学で最速152キロ右腕へと進化を遂げ、プロ・社会人からも注目される存在となった。
中1日で圧巻の完封勝利!エースが127球熱投
東都大学準硬式野球春季リーグ戦1部、中央大学対日本大学の1回戦は、エース大山北斗投手が中1日という厳しい登板間隔で先発したが、9回127球を投げ抜き、10個の三振を奪って見事な完封勝利を挙げた。自身の投球について、「前回登板は少し入りが悪かったので、しっかりと初回を丁寧に入って、抑えることができました」と語るように、立ち上がりを特に意識したという。
初回は球数をかけ慎重な投球を見せたが、2回以降はテンポの良い投球で日大打線を封じた。今季は既に帝京大学相手にも完封勝利を挙げており、投球の制度の高さはすでに示している。打線も7回にスクイズとタイムリーで2点を奪い、エースの力投に応えた。
高校時代無名から最速152キロへ!スカウト注目の進化とフォーク
大山北斗投手は、沖縄県の興南高校時代は最速141キロで、甲子園出場もなかったが、中央大学の準硬式野球部に進学後、その才能が開花した。大学で球速が11キロもアップし、最速152キロをマークするまでに成長した。球速アップの要因としては、地道な走り込みによる下半身強化や、食事・トレーニングによる体格向上(身長175cm→180cm、体重65kg→75kg)によるもので、またフォークボールにも磨きがかかり、以前に視察した阪神の吉野誠スカウトが「150キロ出せるのは大したものです。フォーク系のボールで空振りを奪う能力が高い」と評価するなど、阪神を含むNPB7球団のスカウトが注目していた。スカウト部長級の視察もあるなど、その注目度は高い。
プロか社会人か、右腕の進路は?
準硬式野球界から現れた本格派右腕として、プロ・社会人野球界から注目される大山北斗投手。自身の進路については、「プロに行きたい思いはありますが、いきなり活躍できるかは分からない。悩んでいます。将来は社会人、プロ野球といったレベルの高いところを目指していきたい」と話し、プロ志望をするか社会人で更に成長をしてからプロ入りを目指すかの2択で考えていることを明かしている。
この日の中1日での完封勝利といった結果もプロ入りへのアピールにもなるし、自身の進路の決断に影響もしてきそうだ。「球速を上げて、抑えや中継ぎでも使える選手と証明したい」という、自身が考える”プロで活躍するための具体的なイメージ”に、この春の投球が到達すれば、プロ志望届を提出することになりそうだ。
大山北斗投手 プロフィール
- 氏名: 大山 北斗(おおやま ほくと)
- 所属: 中央大学準硬式野球部 4年
- 出身: 沖縄県糸満市
- 生年月日: 2004年(平成16年)3月10日(21歳)
- 経歴: 向島シャークス(京都・向島南小5年時)- 兼城中学校(沖縄・軟式野球部)- 興南高等学校 – 中央大学準硬式野球部
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 180cm・75kg
- 50メートル走: 6秒3
- 遠投: 110メートル
- 最速: 152キロ
- 特徴: 準硬式野球界から現れた本格派右腕。大学で球速が11キロアップし最速152キロをマーク。自信のあるフォークボールが武器。複数回完封勝利を記録。プロ・社会人野球入りを目指す。

コメント