東都大学野球2部春季リーグ戦では、国学院大のプロ注目の左腕・渡辺拓幹投手(4年・駿台甲府高)が左肘痛からの復帰登板で復活白星を挙げた。昨春は2部リーグで投手3冠に輝き、侍ジャパン大学代表候補にも選ばれた実力者で、驚異的な回転数の直球を武器とする左腕の復活を、巨人・東京ヤクルトのスカウトが見届けた。
左肘痛から復帰!エースが粘投で復活白星、チーム4試合ぶり勝利
東都大学野球2部リーグで未だ勝ち点0と苦しい状況に沈む国士舘大だが、この日の駒澤大との1回戦で待望のエースが帰ってきた。左肘痛を再発し、開幕戦以来約1カ月ぶりの復帰登板となった渡辺拓幹投手が先発すると、7安打を許しながらも打たせて取るピッチングで要所を締め、5回2失点と粘投を見せた。この投球でチームを4試合ぶりの勝利に導き、自身も昨秋以来の白星を手にした。
渡辺投手は、「去年の春のことを考えるともの足りないと思われるかもしれませんが、試合を作る面ではいい仕事をしたのかな」と話した。
長井秀夫監督は「さすがエース」と話し、「空振りが取れていないので、まだ6割ぐらいだが、責任感をもって投げてくれた」と、まだ本調子ではないながらもエースとしての責任感を持って投げてくれたことをねぎらった。
驚異のMAX2600回転!スカウトも期待する唯一無二の直球
渡辺拓幹投手の最大の武器は、その回転数の高い直球だ。185cm95kgの体格があるが、150キロ超の剛速球を投げるタイプではなく、球持ちの良いフォームから繰り出されるストレートは、キレのよさの指標となる回転数がMAX2600回転を記録し、プロの平均2200回転を大きく上回る。理想の投手は、キレで勝負するMLBカブスの今永昇太投手。渡辺投手は「スピードは求めていない。回転数を意識している。いいときに早く戻したい」と語るように、球速よりも回転数を重視し、状態を早く戻したいという意気込みを示した。
この日の復帰戦での回転数は2200回転ほどであったというが、そのポテンシャルはプロスカウトも注目している。この日は東京ヤクルトや巨人が視察し、
- 巨人・森中スカウト:「故障明けにしてはよく頑張った。これから状態が上がっていく様子を見ていきたい」
と語るなど、その能力を評価し、今後の回復に期待を寄せている。
最下位危機からの脱出へ!エースの責任感とチームへの貢献
国士舘大学は2部リーグで未だ勝ち点0と低迷している。最下位が確定すると3部優勝校との入替戦が待っている厳しい状況に置かれている。昨秋に左臀部の肉離れ、今春に左肘を負傷するなど、怪我に苦しんできた渡辺投手だが、未だ勝ち点0、6戦5敗と苦しいチーム状況の中、約1カ月ぶりにマウンドに戻ってきた。「厳しい世界を生き延びるべく、大きな戦力が戻ってきた」とチームが期待するように、エースの復帰はチームにとって非常に大きい。勝ち点獲得が絶対不可欠な状況で、故障明けのエースに託すのは負担も大きいが、エースとしてチームを勝利に導き、最下位脱出、そして自身のプロ入りという目標に向かって、今度こそ着実に歩んでゆきたい。
渡辺拓幹投手 プロフィール
- 氏名: 渡辺 拓幹(わたなべ ひろき)
- 所属: 国士舘大学 4年
- 出身: (調査中)
- 生年月日: (調査中)
- 経歴: (出身中学は?)- 駿台甲府高等学校 – 国士舘大学(昨春2部最優秀防御率、最優秀投手、ベストナイン、侍ジャパン大学代表候補)
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 185cm・95kg
- 直球最高回転数: 2600回転
- ポジション: 投手
- 特徴: プロ注目の本格派左腕。驚異的な回転数の直球が武器。昨春2部リーグで投手3冠を獲得し、侍ジャパン大学代表候補にも選ばれた。怪我を乗り越え復活白星。
- 理想の投手: 今永昇太(MLBカブス)


コメント