北陸大学野球春季リーグ戦は第7週が行われ、優勝と全日本大学選手権出場をかけた金沢学院大学と福井工業大学の首位決戦は2回戦で金沢学院大が福井工大に3-2で逆転勝利し、対戦成績を1勝1敗のタイに持ち込んだ。金沢学院大の大学日本代表候補のエース、大槇優斗投手(4年)が力投を見せた。
大学日本代表候補が連投力投!自己最速タイ152キロで無失点
大学日本代表候補に選出されている金沢学院大学のエース・大槇優斗投手が、福井工業大学との首位決戦2回戦にも登板した。前日の第1戦で敗戦投手となったが、この日は7回から救援登板すると、3回を投げて許したヒットは2本、奪三振は3つ、無失点と力投を見せた。最後の打者を空振り三振に仕留めると、力強くガッツポーズを見せた。「正直、疲れもありましたが、エースを背負わせてもらっている。弱気にならずに抑えたい」と気合十分でマウンドに上がったことを明かした。
立ち上がりから140キロ後半のストレートを連発。8回には球場の電光掲示板で、157キロ、と表示され球場がどよめく場面もあった。これについては「あれは計測ミスです」と苦笑いしたものの、ネット裏のスピードガンでは自己最速タイとなる152キロを記録していた。不運な2安打はあったものの、動揺することなく後続を断ち、試合を締めくくった。「最後は2アウトからランナーを出してしまったが、ここで踏ん張るのがエース。全力で抑えました」と、エースとしての自覚と粘り強さを見せた。
日本代表候補合宿で意識改革
大槙優斗投手は、昨秋に大学日本代表候補に選出されて強化合宿にも参加したが、合宿で「すごく能力の高いピッチャーが集まっていて、この中で戦うにはどうすればと、試行錯誤してきました」と語るように、全国のトップレベルの選手たちから大きな刺激を受けた。そして、今までは力任せに投げていたのを、冬場は体全体を使うことを意識して投球練習に取り組んだ。体作りにも励み、体重も4キロ増の81キロとし、「力を入れなくても、ボールに重みが出て、バッターを押せるようになりました」と手応えについて話す。
優勝と全国へ「チームを優勝させることだけを考え」最終戦に挑む
これで金沢学院大学と福井工業大学の首位決戦は、1勝1敗のタイとなり、19日の第3戦に勝利したチームがリーグ優勝となり、全日本大学選手権出場権を獲得する。大槙投手は、この大一番へ向け、「チームを優勝させることだけを考え、自分の力を出したい。しっかりと寝て、疲労回復します」と語り、チームの勝利のために3連投もじさない覚悟で集中力を高めている。
全国の舞台で152キロ右腕の姿を見せることができるか、そのために立ちはだかる福井工大という高い壁に挑戦する最終戦が大いに注目される。
大槙優斗投手 プロフィール
- 氏名: 大槙 優斗(おおまき ゆうと)
- 所属: 金沢学院大学 4年
- 経歴: おかやま山陽 – 金沢学院大学(エース、大学日本代表候補)
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 174cm81kg(冬場に4キロ増)
- 最速: 152キロ(この日、自己最速タイ)
- ポジション: 投手
- 特徴: 大学日本代表候補に選出された本格派右腕。最速152キロ。冬場の体作りで体重を増やし、フォーム修正にも取り組みボールの質が向上。エースとして連投でチームの勝利に貢献。

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