東都大学野球春季リーグ戦が22日に行われ、勝ち点4で首位の青山学院大学が国学院大に1-0で先勝した。ドラフト上位候補のエース・中西聖輝投手(4年)が3安打完封で今季6勝目を挙げ、青学大はリーグ史上4度目となる5連覇に王手をかけた。
エース中西聖輝、今季3度目の「1-0」完封で6勝目
青学大のエース・中西聖輝投手が、王者のエースとしてふさわしい投球を見せた。今季最多となる138球を投げ抜くと、国学院大打線をわずか3安打に抑え込み、今季3度目となる「1-0」での完封勝利を飾った。この勝利で、中西投手はリーグトップの6勝目、防御率もリーグトップの1.41をマークした。自身の投球内容については、「一球ずつ丁寧に投げることが結果につながっている。もうちょっと点取ってほしいですけど」と、3回目の1-0の勝利に、野手に注文をつけるなど冗談を交えて笑った。
この日は1点リードの6回に連打を浴び、無死二、三塁のピンチを迎えた。しかし、エースはここでギアを上げたると、智弁和歌山高校時代からバッテリーを組む渡部海捕手(3年)に、「一番リスクのないアウトをとろう。三振をとるよ」と告げ、その言葉通り、得意のフォークで2者連続三振を奪った。そして続く4番・渡辺選手には、この日最速タイとなる150キロの直球で真っ向勝負を挑み、左飛に打ち取ってピンチを切り抜けた。「負けたくない、という思いだけ。今季、2敗もして情けない登板もあった。僕の右腕で1勝をもぎ取るという強い気持ちでした」と、エースとしての意地を見せた投球であった。この日は母校・智弁和歌山の中谷仁監督がスタンドで観戦しており、バッテリーで成長した姿を披露することとなった。
史上4度目の快挙へ王手、完全優勝でリーグ制覇目指す
この勝利により、青学大はリーグ史上4度目となる5連覇に王手をかけた。23日の2回戦で勝利するか、2位の亜大が敗れれば、優勝が決まる。安藤寧則監督は「エースが抑えてキャプテンが打って、本当にうれしい勝ち方。ここからの1勝が難しいのが東都。これまでやってきたことを出し切りたい」と気を引き締めた。
中西投手も、完全優勝での5連覇達成に向け、気を緩めることなく、「気を緩めることなく、圧倒して優勝したい」と力を込めた。盤石の投手陣と安定した戦いぶりで東都を席巻する青学大が、歴史に名を刻む5連覇に突き進む。
中西聖輝投手 プロフィール
- 氏名: 中西 聖輝(なかにし せいき)
- 経歴: 智弁和歌山高校 – 青山学院大学(4年)
- 投打: 右投右打
- ポジション: 投手
- 最速: 152キロ(この日は150キロを記録)
- 主な実績: 東都大学野球リーグ戦で活躍。今秋ドラフト候補。今季6勝(リーグトップ)、防御率1.41(リーグトップ)。



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