侍ジャパン大学代表候補合宿3日目、フリー打撃では法政大の今泉颯太選手、明治大・上田希由翔選手、山梨学院大の宮崎一樹選手、大阪商業大の渡部聖弥選手のスイングが良かった。
打撃アピール
今年は転向の影響で初日に予定されていた打撃練習が3日目になったこともあり、1日目、2日目の紅白戦では、150キロ前後を連発する代表候補投手陣を打つのは非常に難しく、十分なアピールはできていないように見えた。その中で3日目に行われたフリー打撃では、バッティングをアピールする大きな機会となった。
フリー打撃で一番印象に残ったのは法政大の今泉颯太選手だった。50m走では6秒43、また初日2日目の3試合の紅白戦でも6打数1安打と、打席がなかなか回ってこない不運もありアピールをできなかったが、フリー打撃では安定したグリップの位置からシャープなスイングでライナーを飛ばしており、今年春のリーグ戦で3本塁打を放っているが、スイングスピードが更に増して痛烈な打球が増えれば、安打がさらに増えそうだと感じた。
また、明治大の上田希由翔選手も振り出しから最短距離で球に当てれるようなムダのないシンプルなスイングで、広角にヒットを打てる選手と感じた。体が大きくリーグ通算も6本を放っているが、春のリーグ戦では21安打を打っており、上のステージでは高いアベレージを残すDeNAの佐野選手のようなイメージができる。
山梨学院大の宮崎一樹選手もぐっと弓をひくようにしてから、タイミングよく振り出すことができる。春のリーグ戦で24安打はもちろん、5本塁打で19打点を挙げた打撃が納得できる。大阪商業大の渡部聖弥選手もパワーが注目されるが、タイミングのとり方が非常にシンプルでスムーズ、このタイミングのとり方で強いスイングができるのが非常に素晴らしい。秋のリーグ戦で21安打、5本塁打の数字は非常に納得できた。
ほかにも2日目の紅白戦で痛烈なホームランを放った慶応大の広瀬隆太選手や金沢学院大の井上幹太選手は、手元までボールを引きつけてパーンと放つスラッガータイプの打撃、国学院大の柳舘憲吾選手もタイミングのとり方がうまい中で強いスイングが目立った。
あとはこのスイングを実戦で結果を出すために、速い球、鋭い変化球を待つことができるかなどは、紅白戦で特に結果を出せなかった選手はこれからの課題となる。第一はスイングスピードを上げる事だと思うが、きっかけを掴めば一気に成績を残す選手も少なくなく、練習を継続して何かを気付くタイミングが訪れるかどうかかもしれない。
逆に、初日、2日目やシートノックで素晴らしい動きを見せていた明治大の宗山塁選手は、この日のフリー打撃ではあまり良くなかった印象で、50m走6秒48とこの日はアピールする日ではなかった。ただし、紅白戦では結果を出すし、守備の動きはナンバーワンで間違いない。3日目はコンディション的に良くなかった可能性もあると思うおが、実戦で結果を残す天才的な選手といえるかもしれない。
この他の選手も課題点をまとめることができたので、これが来年春のリーグ戦、または6月に行われるであろう平塚合宿でどのようになっているのか、楽しみにしていたい。



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