センバツ注目の好投手・広陵の高尾響投手が登板し、高知高を9回5安打11奪三振1失点に抑えてその力を見せた。プロ球団の首脳クラスも評価をしている。
最速145キロ
高校1年時から高いレベルの安定した投球を見せていた高尾響投手、この日はオフに取り組んだフォームでさらにレベルアップした投球を見せた。
1回、2回を三者凡退に抑えて立ち上がると、3回には1アウト1,3塁とするものの、カーブでショートゴロの併殺に打ち取る。4回には2つの三振を奪うなど7回まで安定した投球を見せた。
8回、先頭打者を内野安打で出塁されると、犠打で送られたあとに四球などで1アウト2,3塁とされた。高知はエンドランを仕掛け、打者が空振りをしてランナーを三本間に挟んだが、捕手の送球が走者に当たって1点を失う。1点差となって更に1アウト3塁となった。
しかし高尾投手は「打たせないという気持ちで投げていた。ギアを上げました」と9番・片井選手を三振、1番・筒井選手をインコースのストレートでファウルフライに打ち取り1点差を守った。この回に最速145キロを記録するなど、1試合を通してペースをつくり、要所で抑えていく高尾投手の投球を見せた。
9回を投げて5安打11奪三振1失点、オフにフォームを変え、「並進運動の時に加速をつけたくて足をゆっくり上げると、直球もスライダーも質が良くなった」と話し、「去年より直球、スライダーはレベルアップしている」と手応えを感じた。奪った11三振のうち、ストレートでは4つ、スライダーでは5つ、スプリットでは2つとどの球でも空振りを奪える。
プロ球団の評価も高く、
埼玉西武・渡辺GM:「できあがっている。自分の庭のように投げている」
東京ヤクルト・小川GM:「直球が力強い。コントロールが安定している。高校生としてはレベルが高い」
と評価した。
広陵ではこれまでも素晴らしい投手が出ているが、中井監督も「高尾がよく投げてくれた。副キャプテンの立場もありますし、責任感がある」と全幅の信頼を置く。「今大会は日本一というのを掲げてやっている。それを実行できるようにやっていきたいです」と話す高尾投手、まずは日本一を目指す。






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