関西学生リーグでは、侍ジャパン大学代表候補でプロ注目の二塁手・勝田成選手が5打数4安打の固め打ちを見せ、視察したオリックス・福岡ソフトバンクのスカウトにその力を見せた。
「プロ野球選手になるために長打力が必要」
163cm70kgと小柄な勝田成選手だが、俊敏な二塁手としてのプレーと、大学2年春から4季連続で打率3割を記録し、リーグ通算68安打を放っている打撃が評価され、昨年に侍ジャパン大学代表入りしてプレーをした。
しかし代表ではプラハ、ハーレムの大会で合計8試合に出場したものの打席に立ったのは8打席のみ、放ったヒットは二塁打の1本だけだった。3年生で参加したが、同じ3年生で4番を打った立石正広選手や、松下歩叶選手、そして、セカンドでポジションを争った中央大の繁永晟選手の打撃を見て、「プロ野球選手になるためには長打力が課題だと思った」と長打力を磨くことを決め、冬は徹底的に長打力を伸ばすためのトレーニングを行った。
この日の同志社大戦に2番セカンドで出場した勝田選手は、5打数4安打と持ち前の打撃を見せる。初回には右中間に3ベースヒットを放つと、3回にはライト前ヒット、4回にはレフト前に打ち分けると、6回には再び右中間に3ベースヒットを放った。
前日の1回戦も4打数3安打を記録しており、2試合で9打数7安打と絶好調だ。「優勝候補と評価されている中で、昨日は勝たないといけない重圧から固さがあった。一度負けたことで、肩の力を抜けたことでいい結果に繋がったと思います」と話す。
この日は福岡ソフトバンクとオリックスのスカウトが視察した。秋のドラフト会議に向けて、最高の滑り出しを見せた勝田選手、リーグ戦ではこれまでにない高打率を残して春にアピールし、選出が濃厚とみられる侍ジャパン大学代表でも、今年は日本で行われる日米大学野球ということもあり、アメリカの投手を相手に打撃で活躍すれば大きなアピールとなる。
大学ナンバーワンスラッガーと評価される創価大の立石選手もセカンドを守るなど、今、球界の内野手は、DeNAの牧選手などセカンド・ショートも強打が求められる時代になっている。勝田選手も意識して長打を見せてゆきたい。


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