近畿学生野球春季リーグ第2節1回戦、昨秋優勝の奈良学園大は和歌山大に2-3で惜しくも敗れ、今春初黒星を喫した。しかし、強肩捕手の奈良学園大4年・守優雅選手に、中日などプロ野球5球団のスカウトが視察をし注目を集めている.
好リードと強肩で相手を抑える
守優雅選手は178cm87kgの捕手で、福岡県出身だが高校は山口県の下関国際高校に進学すると、1年春には早くも背番号5でベンチ入りを果たし、3年春に甲子園で4番捕手として出場をしている。
奈良学園大に進学後も、1年春からリーグ戦に出場するなど、早くからその実力を認められていた。昨秋のリーグ戦では、強肩と安定した守備でチームを支え、見事優勝を勝ち取っており、チームにとって欠かせない選手となっている。
中日など5球団視察
この日は打撃では2回に右前安打を記録したが、6回1アウト2,3塁の場面では空振り三振に倒れた。それでも、持ち前の強肩と巧みなリードで3投手で2失点にまとめるリードと、持ち前の強肩で、足を使う和歌山大の攻撃を封じ、試合をコントロールした。「投手は試合を崩すことなく頑張ってくれたと思います。自分が一番大事なポジションをやらせてもらっている以上、自分が結果を出せなかったことが敗因だと思います」と話す。
試合には敗れたものの、この日は中日などプロ野球5球団のスカウトが視察に訪れた。守選手の持ち味である強肩はもちろんのこと、試合の流れを読む力や、投手陣をまとめるリードにも高い関心を示していたようだ。
試合後に守選手は、「自分の持ち味は肩とブロッキング。プロを目指して頑張っていきたいです」と力強く語り、プロへの強い意欲を改めて示した。
守優雅選手の実績と将来性
守選手は下関国際高でも1年春からベンチ入りし、甲子園では「4番・捕手」として出場、大学でも1年春からリーグ戦に出場するなど、常に主力として活躍している。
特に、二塁送球最速1秒8という強肩は、プロの捕手と比較しても遜色のない数字であり、盗塁阻止能力の高さを示している。また、「自分の持ち味は肩とブロッキング」と語るように、捕手としての力は周囲も認めている。
今後は打撃での安定性が求められる。今のプロ野球は捕手でも打撃が特に期待されており、守備が良いと評価させた捕手も指名漏れとなるケースもある。5球団が注目している事は、全国的にも高い注目度であることを示しており、今度はその前で打撃でも大いにアピールをしたい。
今年の大学生捕手は、明治大の小島大河選手がその打撃面で大きくアピールができており、注目されているが、大阪産業大の小出望那捕手も二塁送球1.8秒台の肩が評価されていてともにライバルとなる。ただし、2023年の北海道日本ハムドラフト2位の進藤勇也捕手(上武大)のような、ドラフト指名確実という評価まで至っている捕手はおらず、これからの成長とアピールがカギとなりそうだ。

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