社会人野球JABA京都大会では日本生命vsツネイシブルーパイレーツの試合が行われ、日本生命は予選敗退となったものの、長期のリハビリを乗り越えた一人の投手が実戦のマウンドに戻ってきた。トミー・ジョン手術を受け、約1年半ぶりに復帰登板を果たした最速152キロ右腕、真野凜風投手(23)である。
トミー・ジョン手術乗り越え約1年半ぶりの実戦復帰!最速147キロをマーク
真野凜風投手はこの日、1-2とリードを許した8回から4番手としてマウンドに上がった。これが、昨年日本生命に入社して以来、初めての公式戦登板となった。約1年半ぶりという長いブランクがありながら、この日の最速は147キロをマーク。しかし、二死一、二塁から右前適時打を浴びるなど、1回を3安打1失点という結果に終わった。
それでも、降板後には「気持ち良くない終わり方でしたけど、投げられて本当によかった」と笑顔を見せ、再び実戦のマウンドに立てたことへの喜びを滲ませた。
軟式出身から152キロ右腕へ!同志社大で開花した才能
真野投手の野球人生はバラティに富む。高校まで軟式野球部でプレーし、天理高校の軟式野球部時代には全国大会で4強入り、国体では3位を経験した。
硬式野球に転向したのは同志社大学に入学してからで、トライアウトを受けて硬式野球部に入部すると、そこで才能が開花した。徹底した体づくりとフォーム改善に取り組み、球速は大学入学当初の130キロ台後半から大幅にアップし、最速152キロを計測するまでになった。大学3年時にはリーグ戦でも好投を見せるなどし、侍ジャパン大学代表候補強化合宿にも呼ばれるなど注目の投手となった。
ドラフト候補としても注目されたが2023年のドラフト会議での指名は叶わず、日本生命への入社をした。しかし、入社直後の昨年2月にはトミー・ジョン手術を受け、そこから長いリハビリ生活を送っていた。手術後は裏方としてチームを支え、昨秋からようやくブルペンでの投球練習を再開していたという。
再びプロのマウンドへ!「来年、再来年しっかり目指す」
約1年半ぶりの実戦復帰となったこの日の登板は結果こそ振るわなかったが、彼の復帰を待っていた多くの関係者にとって、大きな一歩となったことは間違いない。スタンドには最大7球団のスカウトの姿もあり、真野投手の復帰を見守っていた。
真野投手は、「今年は分からないけど、来年、再来年しっかり目指している選手になりたい」と話し、プロ入りに向けて力強く今後の目標を語った。
大学からの硬式野球の挑戦、そしてトミー・ジョン手術からの復活、152キロ右腕がプロ入りして活躍すれば、これらの多くのストーリーが語られることは間違いないだろうし、同じような道を進んでいる他の投手にとっても目指すべき存在となるだろう。
焦る必要はないものの、できれば今年のドラフト会議で、花開く笑顔を見たいものだ。都市対抗予選もチェックをしたいが、秋の何らかの試合で150キロ台の球と、持ち前の伸びるストレートが見られれば可能性は十分にある。
真野凜風投手 プロフィール
- 氏名: 真野 凜風(まの りんか)
- 所属: 日本生命
- 出身: 富山県
- 生年月日: 2002年(平14年)1月8日(23歳)
- 経歴: (小学、中学、高校は軟式野球部所属)- 天理高等学校(軟式野球部)- 同志社大学(硬式野球部)- 日本生命
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 189cm・82kg
- 最速: 152キロ(自己最速)
- 特徴: 軟式野球出身で、大学から硬式に転向し最速152キロをマークした右腕。トミー・ジョン手術からの復帰を目指し、再びプロ入りを目標としている。

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