大混戦の東都リーグ2部は、専修大が拓殖大から勝点を取って3として首位に立った。駒澤大も国士舘大に勝利して勝ち点2とし、勝ち点2で立正大、駒澤大、拓殖大、東農大の4チームが並んだ。
専修大が首位
専修大はこの日、専大北上出身の147キロ右腕・長島暖和投手が先発すると、伸びのあるストレートで7回を投げて4安打9奪三振1四球と安定した投球を見せた。味方も2回に6点を奪うと、6回にも2点を奪って点差をつけ、その投球を後押しした。8回は3年生の147キロ右腕・伊東賢生投手が1回2奪三振を無失点、そして9回は専大松戸出身の4年・岡本陸投手が1回をノーヒット2奪三振で3人に抑えた。
これで専修大は立正大、国士舘大、拓殖大のそれぞれ3試合戦って勝ち点3を挙げ、単独首位に立った。駒澤大とのカードで3試合を戦い1勝2敗で勝点を取れず、7勝5敗と勝率はやや分が悪い。残りは東農大とのカードで、このカードで勝点を挙げればという所だが、立正大、駒澤大、拓殖大、東農大が勝ち点2で並んでおり、拓殖大と駒澤大の3回戦がまだ行なわれていない事から、この2チームは勝ち点4に載せる可能性がある。
専修大は専大松戸時代に岡本投手の後輩だった平野大地投手(2年)、そしてその後輩の梅澤翔大投手(1年)が入学しているが、ともに高校時代はプロ志望届を提出すれば指名の可能性が高かった投手で、特に平野投手は故障がなければドラフト1位指名の可能性もあったと見られる。
その平野投手はトミー・ジョン手術を受けて1年時はリハビリをしていたが、5月16日の拓殖大戦で先発すると最速152キロを記録した。2回を投げて4四死球とまだ投球的には安定していないが、2027年のドラフト上位指名候補として注目されると見られ、やはり東都リーグ1部で、神宮球場で実績を積み上げたい。
また1年生の梅澤投手も昨夏の千葉大会で150キロの圧倒的なピッチングを見せていたが、5月16日の試合に4番手で登板すると、こちらも150キロを記録。3回を投げて2安打4奪三振で無失点。6つの四死球を与えたことに「ボール球が多かった。リリーフとしてはどんどん抑えて、攻撃につなげていかないといけない。走者をためて長い試合になってしまった。もっとストライクを投げて、抑えていかないと」と反省をしたが、その実力を見せている。
高校卒2年目と1年目として、同学年でプロ入りした選手は多く、平野投手は高校時に11球団18人のスカウトの前で投げあった幕張総合の早坂響投手(2023年千葉ロッテドラフト4位)や、同じくドラフト3位でプロ入りした霞ヶ浦の木村優人投手が1軍で投げている事について、「めちゃくちゃ悔しいですね。ロッテでは木村や早坂が1軍で投げていて、寺地も試合に出ていて。自分も地元なので応援しているんですけど、燃えてきます。もっとやらないとダメだなって」と話す。
梅澤投手も市川シニアでチームメイトだった宇野真仁朗選手が福岡ソフトバンクにドラフト4位で指名された事について、「負けたくない。自分もプロに行って、戦って勝ちたい」とプロ入りして対戦を強く熱望する。
平野投手は「1部で野球をするために入ってきた。チームで輪になって、1部に昇格して優勝して、大学選手権や神宮大会に出ることが目標です」と話し、梅澤投手も 「1部に出て、優勝することが目標。少しでも戦力になれるよう、頑張っていきたい」と話す。ともに実力的には東京六大学や東都リーグ1部のチームにも十分に入れる実力と学力を持っていたと思うが、専修大を自分の力で1部に昇格させ、その1部でプロ入りを掴むということを目指している。
まずは5月28日からの東農大との戦いに集中していく。


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