高校野球の春季東海大会は中京(岐阜)は津田学園(三重)に4-7で敗れ、初戦で姿を消した。しかし、この試合で先発した2年生エース右腕・鈴木悠悟投手が6者連続を含む14奪三振の快投を披露し、強烈なインパクトを残した。自己最速を更新する145キロを計測し、「高卒プロ」を目標に掲げる右腕に、視察した阪神のスカウトも高く評価した。
2年生エース鈴木悠悟投手、圧巻の14奪三振も悔しい敗戦
中京の先発マウンドに上がったのは、2年生右腕の鈴木悠悟投手だった。立ち上がりからエンジン全開で、6者連続空振り三振を奪うなど津田学園打線を圧倒し、この日、自己最速を3キロ更新する145キロをマークしたストレートを内外角に投げ分け、鋭く曲がる得意のスライダーで三振の山を築いた。奪った14三振のうち11個がスライダーによるものだった。
しかし、4-1とリードして迎えた8回から津田学園打線に捕まり、計6失点。150球を投じる力投も及ばず、8回1/3を投げて7失点で降板し、チームは逆転負けを喫した。試合後、鈴木投手は「自分の有利なカウントで進めることができた。内角直球や外角スライダーなど打者に的を絞らせることなく投げることはできたと思います」と手応えを口にし、「夏に向けていい経験ができた」と前を向いた。
阪神スカウトも高評価「スピードも出ているし、スライダーに切れがある。来年期待」
この日は複数球団のスカウトが視察に訪れていたが、阪神は3人態勢で視察をしており、
阪神・岡本洋介スカウト:「スピードも出ているし、スライダーに切れがある。来年期待しています」
と、その将来性に大きな期待を寄せた。
177cm66kgとまだ細身ながら、大きなポテンシャルを秘める鈴木投手。チーム事情により投手と遊撃手を兼任しており、1年生だった昨夏も背番号6を背負ってプレーしていた。昨秋に投手一本に専念すると、1年秋時点での最速140キロから5キロアップするなど、順調な成長曲線を描いている。「高卒でのプロ入りが目標です」と明確な目標を掲げており、まずはこの夏の投球が注目されるが、今年の冬の成長で体重が80kgくらいになった時にどんな球を投げる投手になるのかが非常に楽しみだ。
鈴木悠悟投手 プロフィール
- 氏名:鈴木 悠悟(すずき ゆうご)
- 生年月日:2008年7月16日
- 出身地:滋賀県彦根市
- 経歴:城西スポーツ少年団(小学1年) – 大津瀬田ボーイズ(中学) – 中京高校(2年)
- 投打:右投右打
- 身長・体重:177cm・66kg
- ポジション:投手
- 主な特徴や実績:最速145キロのストレートと鋭く曲がるスライダーが武器の2年生右腕。2025年春季東海大会1回戦の津田学園戦で6者連続を含む14奪三振を記録。阪神タイガースの岡本洋介スカウトから「来年期待」と評価される。「高卒プロ」が目標。中京高校では1年夏からベンチ入りし、2年春からエースナンバーを背負う。50メートル走6秒3、遠投100メートル。


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