東京六大学野球春季リーグ戦では、立教大学が東京大学に7-6で競り勝ち、勝ち点3を獲得して今季の全日程を終えた。この試合で、本塁打と打点でリーグトップに立つ立教大学のリードオフマン・山形球道外野手(4年・興南)が、今季5号2ランを含む2安打3打点の活躍を見せ、打率もリーグ2位の.444に上昇。三冠王の可能性を残し、チームの逆転優勝へわずかな望みをつないだ。
山形球道選手、最終戦で5号2ラン!打率.444で猛アピール
2017年春以来のリーグ優勝を目指す立教大学。その打線を牽引する山形球道選手が、最終戦となった東大戦でも圧巻の存在感を放った。3点を先制された三回、1死二塁の場面で打席に立つと、「自分が待ってるゾーンで強く振ろうと思った」と高めのスライダーを完璧に捉え、ライトスタンドへ流れを引き戻す今季5号2ランを叩き込んだ。さらに5-6と1点を追う七回には先頭打者としてセンター前ヒットを放ち、鈴木唯斗外野手(4年=東邦)の逆転2ランを呼び込んだ。この日4打数2安打3打点の活躍で、打率は.444まで上昇した。
今春からレギュラーに定着した山形選手は、好調の要因について「学生コーチの和田に毎晩投げてもらって、自分の調整ができた」と、日々の努力を明かした。
この最終戦の活躍により、山形選手は本塁打(5本)、打点(17点)でリーグ単独トップを維持。打率.444は、首位を走る明治大学の宮田知弥選手とわずか3厘差のリーグ2位につけており、三冠王の可能性を十分に残してシーズンを終えた。「自分としてはやるべきことはできたので、あとは明治の宮田選手の結果しだい。取れるなら三冠を取りたい」と語った。また、シーズン前に掲げていた「打率3割5分、3本塁打」という目標もクリアし、「個人の数字的には満足している」としながらも、「チームとしては勝ちきれない試合もあった。完全優勝を目指して、秋は頑張っていきたい」と、早くも秋季リーグ戦へ視線を向けた。秋の個人目標については「4割5分、5本塁打」と、さらに高いハードルを設定した。
立教大学、逆転Vへ望み残す 木村監督「収穫のある、いいシーズン」
立教大学はこれで8勝5敗の勝ち点3とし、優勝の可能性を残して全日程を終了した。試合後、立教大学の木村泰雄監督は「勝ち点が取れてホッとしているが、東大さんの打線…完璧なホームランで先制され、かなり厳しい展開だった。今季は打線が好調なので、終盤は必ず追いついて、逆転できると信じていた」と、接戦をものにした選手たちを称えた。昨春の勝ち点1、昨秋の2から今季は3へと躍進し、「最初の慶応さん、明治さんには3戦目で敗れ、悔しかった。勝ち点3を取れたのは、選手たちがよくやった。まだまだ優勝の可能性がある。収穫のある、いいシーズンになった。秋につなげていきたい」とシーズンを総括した。
立教大学の逆転優勝には、26日の試合で明治大学が法政大学に敗れ、かつ31日からの早慶戦で早稲田大学が勝ち点を落とすことが条件となる。その場合、明治大学との優勝決定戦が行われる。
山形球道選手 プロフィール
- 氏名:山形 球道(やまがた きゅうどう)
- 所属:立教大学(4年)
- 出身高校:興南高校
- ポジション:外野手
- 投打:調査中
- 主な特徴や実績:2025年東京六大学野球春季リーグ戦で打率.444、5本塁打、17打点を記録し、本塁打・打点の二冠が濃厚、打率もリーグ2位で三冠王の可能性を残す。今春からレギュラーに定着し、立教大学のリードオフマンとして活躍。目標としていた打率3割5分、3本塁打をクリア。秋季リーグ戦では打率4割5分、5本塁打を目標に掲げる。



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