社会人野球の都市対抗野球西関東地区予選の第1代表決定戦が横浜スタジアムで行われ、ENEOS(横浜市)が東芝(川崎市)を5-0で下し、6年連続55度目となる本大会出場を決めた。今秋ドラフト候補の村上裕一郎外野手(24)が、先制の口火を切る二塁打を含む2安打2得点と活躍。視察に訪れた阪神のスカウト陣に、その長打力を猛アピールした。
「今日は何としても」不振乗り越え、先制の二塁打
村上裕一郎選手はこの日、初回1死一塁の場面で打席に立つと、右中間へ運ぶ先制のタイムリー二塁打。この一打でチームに勢いをもたらし、見事、都市対抗への切符を掴み取った。「ここまでチームに貢献できていなくて、今日は何としても、と思っていました」と話し、本戦出場を喜んだ。
昨年、主要大会で計5本塁打を放ち最多本塁打賞を受賞した長距離砲に、プロのスカウトも熱い視線を送る。この日、阪神は4人態勢で視察。吉野誠スカウトは、そのパワーを高く評価した。
阪神・吉野誠スカウト:「逆方向にも一発を打てるし、飛ばす力が魅力。肩も強い」
185cm92kgの右の大砲で、九州共立大時代もドラフト候補として注目をされており、昨年、ENEOSのルーキーで大活躍を見せている。今年は日米大学野球で戦った大学生野手が注目をされているが外野手に関しては平川蓮選手は両打ちも秋山俊選手、山形球道選手は左打ちで、村上選手は右の大砲候補としてプロも注目をしている。
またスカウトも評価するように、投手としても130キロを越す球を投げていた肩の強さもある選手で、これも侍ジャパン大学代表の選手に負けていない。
阪神は右の外野手として森下翔太選手、井上広大選手がおり、森下選手はチームの主砲として活躍している。村上選手を獲得した場合、どのように起用されていくのかではあるが、佐藤輝選手のメジャー移籍も近づいてくるなかで、阪神の強さの基盤となっている強打戦の維持のために、主砲の獲得の可能性もあるということだろう。
都市対抗本戦出場を決めたENEOSと村上選手、東京ドームでのアーチに期待したい。
村上裕一郎選手 プロフィール
- 氏名:村上 裕一郎(むらかみ ゆういちろう)
- 年齢:24歳
- 所属:ENEOS
- ポジション:外野手
- 投打:右投右打
- 主な特徴や実績:今秋ドラフト候補の右の長距離砲。2025年都市対抗西関東予選第1代表決定戦で先制の二塁打を含む2安打2得点と活躍し、チームを6年連続の本大会出場に導く。阪神・吉野スカウトから「飛ばす力が魅力」と高く評価される。昨年の主要大会で5本塁打を放ち、最多本塁打賞を受賞。

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