阪神からドラフト3位指名を受けた筑波大学の岡城快生外野手(22)が29日、茨城県つくば市の同校で畑山俊二統括スカウトらから指名あいさつを受けた。50m5秒82の俊足、強肩、巧打に加え、国立大学で文武両道を貫いた「脳力」も兼ね備える四拍子そろった逸材は、近本光司選手への弟子入りを志願し、「盗塁王」獲得を誓った。
走攻守脳、文武両道を貫いた逸材
畑山統括スカウトらから指名あいさつを受けた岡城快生選手は、「これからプロの世界に飛び込むんだな、という覚悟と責任がわいてきた」と、表情を引き締めた。その経歴は異色だ。岡山県内屈指の進学校・岡山一宮高校から、一般入試で国立の筑波大学に入学。高校時代は練習後に毎日塾に通い、引退後は1日10時間の猛勉強で道を切り開いた。
大学でも文武両道を貫き、卒業論文では「知的障害のある子どもたちと一緒に健常者が野球をするための工夫」をテーマに研究するなど、走攻守の三拍子に頭脳も加わった四拍子そろった選手だ。
“ポスト近本”候補、50m5秒82の俊足
野球の才能にあふれている。昨年の大学日本代表候補合宿では、参加選手トップの50m走5秒82をマーク。遠投115mの強肩に加え、今季の春秋リーグ戦でともに打率3割5分以上を記録した打撃も魅力だ。「走力の部分が一番負けたくない」と、自らの最大の武器を自負する。
阪神は1番センターの近本選手がFA権を獲得しており、またベテランの域に入ってきていることもあることから、ポスト近本の獲得を目指し、ドラフト3位で指名されたのが岡城選手だ。本人もそれを十分に理解しており、「近本選手は哲学的なことを言っている方とお聞きしているので、お話してみたい」と近本イズムの吸収にも意欲満々。「盗塁王を目標に頑張っていきたい」と、将来のタイトル獲得を誓った。
阪神・平塚克洋スカウト:「スピードが一番で三拍子のバランスがいい。打てる外野手っていうか、盗塁王も獲れるような選手になりうる存在」
筑波大・川村監督「課題を克服した結果」
筑波大学の川村卓監督も、「もともとは凄くいい選手ではなかった。一個一個、課題を克服していって、今の指名につながったんじゃないかな」と、教え子の地道な努力が実を結んだと目を細めた。指揮官は「三拍子そろった選手として、1番バッターとかを目指してやってほしい」と、プロの舞台でのさらなる飛躍へエールを送った。
岡城 快生 プロフィール
- 氏名:岡城 快生(おかしろ かいせい)
- 所属:筑波大学 4年
- 出身:岡山一宮高校
- ポジション:外野手
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト3位(阪神)。50メートル走5秒82の俊足と遠投115メートルの強肩、今季春秋ともに打率3割5分超えの巧打を誇る。岡山県屈指の進学校から一般入試で国立・筑波大に入学した“四拍子”そろった逸材。









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