北海道日本ハムからドラフト5位指名を受けた明徳義塾(高知)の藤森海斗捕手(18)が8日、故郷である北海道根室市のホテルで入団交渉に臨み、契約金3000万円、年俸530万円(金額はいずれも推定)で仮契約を結んだ。根室市出身の野手としては史上初のプロ野球選手となる逸材が、JR北海道勤務の父・塁さん(46)への恩返しと、地元での活躍を誓った。
日本最東端の駅で記念撮影「気が引き締まった」
仮契約を終えた藤森海斗選手は、3ヶ月ぶりに帰郷した故郷で、プロへの第一歩を踏み出した。記念撮影の場に選んだのは、父・塁さんが助役として勤務するJR根室駅。ここは2025年3月のダイヤ改正で「日本最東端の駅」となった場所だ。駅には指名を祝う横断幕が掲げられ、地元の期待を肌で感じた藤森選手は、「この風を浴びて育った。気が引き締まった」と表情を引き締めた。
根室市からのプロ入りは、1984年の元ヤクルト・乱橋幸仁氏以来2人目で、野手としては初の快挙。「地元の球団でプレーできるのはうれしい。1日でも早く活躍して、根室の人たちを喜ばせられたら」と、地元凱旋への思いを強くした。
父子家庭で育ったU18戦士、父超え誓う
小学2年生からは父・塁さんに男手ひとつで育てられた。父・塁さんも社会人の名門・JR北海道で外野手として都市対抗に出場した経歴を持つ。小学生の頃は、父が仕事後に海沿いの倉庫で夜10時過ぎまで練習に付き合ってくれたという。中学からの高知・明徳義塾への越境留学も「行きたいなら行ってこい」と背中を押してくれた父へ、「ずっと父子家庭で支えてもらった。感謝しています。プロで父を超えられるようになって恩返ししたい」と、強い決意を語った。
塁さんも「本人の夢でもあったのでうれしい。人間力をつけて、みんなに愛される選手なってほしい」と、息子の晴れ姿に目を細めた。
捕手も外野もこなす万能型「一番やりたいのは捕手」
藤森選手は、50m6秒0の俊足と遠投110mの強肩を兼ね備え、今秋のU18W杯では「2番・左翼」として準優勝に貢献した。捕手として指名されたが、内外野もこなせる万能型だ。「一番やりたいのは捕手ですが、外野もやりたい」と、新庄監督のもとでユーティリティープレーヤーとして活躍する意欲も見せた。根室名物の花咲ガニをパワーの源に、北の大地で大きな花を咲かせる。
藤森 海斗 プロフィール
- 氏名:藤森 海斗(ふじもり かいと)
- 所属:明徳義塾高校 3年
- 出身:北海道根室市
- ポジション:捕手・外野手
- 投打:右投左打
- 身長・体重:182cm・74kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト5位(日本ハム)。根室市出身としては史上初のプロ野球野手。俊足強肩の万能型で、U18W杯準優勝に貢献。父はJR北海道の元社会人選手。


httpss://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2025/11/09/kiji/20251109s00001173028000c.html
httpss://www.nikkansports.com/baseball/news/202511080000924.html






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