【コラム】学生野球の投球数の多さについて

 それにしても島袋投手の状態が気になる。

 MLBのように神経質過ぎるのもどうかと思うが、やはり高校、大学でわずか数日の間の投球数が多すぎる。島袋投手は先週の3日間の間に318球、1日に226球を投げた。

 センバツ大会で優勝した藤浪晋太郎投手は準決勝と決勝(中1日)で142球と148球、合計290球を投げている。 3月27日(火)から4月3日(火)まで約1週間に、146球、80球、142球、148球と合計516球を投げている。

 若さや体力など個人差もある。甲子園の申し子・松坂大輔投手もあの伝説のPL学園戦での延長17回250球完投をしながら決勝でノーヒットノーランするなど、その時は疲れを感じる事なく投球ができ、その後もプロ野球で活躍をつづけた。周りも松坂の肩や肘は丈夫だから壊れないと思っていたが、現在31歳の若さにも関わらず2008年に肩の痛みを発症するとその後、股関節、腕、首、そして肘の故障を発症し、昨年、肘の手術を受けた。MLBの調整法などにも意見が挙がったが、やはり高校時の酷使の影響もあったのだろうと思う。

 高校野球、大学野球といった学生野球は勝負は教育でもあり、監督などの指導者は選手の意思を尊重して連投を許したりする。そしてその選手との信頼関係が生まれるといった事もある。

 そして観客もその選手の姿を見て感動し人気選手となり、伝説となり、その人気がプロ入りへの後押しをする事も事実だろう。日本の野球人気がそのような学生野球の人気に支えられているのも事実だ。しかし、プロ野球に入ってから短命で終わる選手もいる。

 WBCでは厳しい球数制限のルールがあり、近年、延長タイブレークを導入する試合も増え、大学野球でも取り入れられている。この制度は、観客にとっては味気なく感じたりすることも多く、伝説的な登板の機会は無くなることになる。これは野球人気に繋がっている。例えば今年の選抜大会決勝戦で藤浪晋太郎投手がルールで登板できなかったとしたらどうだっただろう。

 これらのジレンマにどのように向き合って、私たちは選手を応援すれば良いのだろう。


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