2013年ドラフト10大ニュース

2013年ドラフトニュース

 2013年も今日で終わりとなります。2013年のドラフト会議、アマチュア野球を振り返る意味で、ドラフト10大ニュースを勝手に決めました。

今年も1年間ありがとうございました、来年も良い年でありますように!

 10位から発表して行きます。

第10位 亜細亜大、リーグ5連覇

 まずは大学野球の話題、戦国と呼ばれる東都大学リーグで亜細亜大学がリーグ5連覇を達成し、大学野球選手権では準優勝、明治神宮大会では見事に優勝を果たしました。昨年に通算35勝を挙げた東浜巨投手が抜けたものの、九里亜蓮投手、山崎康晃投手がその穴を埋め、嶺井博希主将が練習メニューなどを作りチームをまとめました。

 その結果、九里亜蓮投手は広島がドラフト2位、嶺井博希選手は横浜DeNAがドラフト3位で指名され、山崎康晃投手は2014年ドラフトの目玉と評価されています。来年春はリーグ6連覇に挑戦します。

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第9位 都市対抗、再びJX-ENEOSとJR東日本が激突、JX-ENEOSが都市対抗2連覇

 続いて社会人野球の話題がランクイン、昨年はJX-ENEOSとJR東日本が、都市対抗と日本選手権で共に決勝で戦い、JX-ENEOSが連覇をしていました。そして今年の都市対抗でもJX-ENEOSとJR東日本の決勝戦となりましたが、JR東日本の3度目の正直は成らずにJX-ENEOSが51年ぶりとなる都市対抗連覇を達成しました。

 JX-ENEOSは三上朋也投手が横浜DeNAにドラフト4位で指名されましたが、3大会連続でMVPとなった大城基志投手はドラフト会議で指名されませんでした。

 秋の日本選手権では寮チームとも早々と敗れ、新日鐵住金かずさマジックが初優勝し、新勢力の台頭と共に再び戦国時代に突入する予感をさせました。

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第8位 ドラフト会議で合計6回の抽選、栗山監督は3度の抽選を外す

 ドラフト会議当日の話題がランクイン! 今年のドラフト会議は1回目の指名で桐光学園・松井裕樹投手に5球団、九州共立大・大瀬良大地投手に3球団、東京ガス・石川歩投手に2球団が指名重複し、2回目の指名で日本生命・柿田裕太投手に3球団、国学院大・杉浦稔大投手に2球団が重複、さらに、3回目の指名で岩貞祐太投手に指名重複し、合計6回の抽選が行われました。

 北海道日本ハムの栗山監督は、松井裕樹、柿田裕太、岩貞祐太の3度の抽選で、1番目にクジを引く順番でありながらも外してしまう、厳しい一日となりました。しかし、ドラフト1位では東海大甲府の渡辺諒選手を獲得し、2位で浦野博司投手も指名して、他球団と遜色の無い指名となりました。

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第7位  エディオン愛工大OB BLITZの沼田拓巳投手が除名処分

 今年もドラフト制度の穴を指摘される問題が発生しました。エディオン愛工大OB BLITZの150km/h右腕・沼田拓巳投手が、シーズン途中にMLBのドジャーズとマイナー契約を結びました。

 社会人野球を管轄する日本野球連盟に所属するチームの選手はプロとの契約に関するルールがあり、2013年にエディオン愛工大OB BLITZに入団した沼田投手は、2年間在籍しなければプロと契約する事はできません。しかし沼田投手はチームに相談することなくMLBと契約し、ドジャースも沼田投手が日本の球団が今年指名できない選手と知りながら、紳士協定を破って契約をしました。

 日本野球連盟は沼田投手を除籍処分とし、社会人野球に復帰する事ができなくなり、また日本のプロ野球との契約も田澤ルールが適用され、アメリカの球団を退団してからすぐにはドラフト会議で指名することはできません。

 沼田投手には広島も来年のドラフト候補として注目をしていたようですが、この問題は今後、ドラフト上位候補でも起こりうる可能性があり、その時には大問題となるでしょう。2014年のドラフトの目玉・安楽智大投手にはでメジャーリーグも注目しており、このような動きを見せるチームが出てくるかもしれません。

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第6位 オリックス、吉田一将投手を単独指名

 再びドラフト会議当日の話題がランクイン。今年のドラフト会議では、高校生なら松井裕樹投手、大学生なら大瀬良大地投手、そして社会人なら吉田一将投手がドラフトの目玉となり、ドラフト会議前には12球団とも、この3選手の名前を挙げていました。ドラフト直前まで12球団の駆け引きが行われていましたが、ふたを開けてみると、吉田投手にはオリックスが単独指名、ドラフト会場を沸かせ、他球団のスカウトを悔しがらせました。

 オリックスはこれで勢いに乗り、ドラフト2位で東明大貴投手、3位以降は有望な有名高校生を次々と指名し、他球団のファンやスカウトが羨む大成功のドラフトとなりました。しかしドラフトの結果は指名した選手が成績を残す事で出てくるもの、数年後にこのドラフトが本当に大成功だったということになってほしいです。

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第5位 上武大学が躍進、全日本大学野球選手権で優勝、出身選手も活躍

 大学野球の話題が再びランクイン。今年の全日本大学野球選手権では、明治大、亜細亜大を破って関甲新リーグの上武大が初の全国制覇を果たしました。谷口 英規監督は浦和学院高校出身で、1986年の夏の甲子園では2年生エースとして、高津臣吾の広島工と完投で、岡林洋一の高知商を4安打完封で破り、ベスト4まで勝ち進んだ選手です。その後は東洋大、東芝で一塁手として活躍しました。

 2000年に上武大の野球部監督に就任すると、当時の上武大野球部は無名で、選手も茶髪でバイクに乗って着たり、警察から連絡を受けて頭を下げに行ったりと荒れていたようですが、根気良く選手と会話をしてチームを建て直し、全国大会でも常連の大学に育てました。そして今年、ついに栄冠を獲得しました。

 活躍を見せた三木亮選手は千葉ロッテからドラフト3位指名を受けたほか、これまで上武大で谷口監督の指導を受けた選手で、TDKの豊田拓矢投手が埼玉西武から3位指名を受けました。プロでもルーキーの井納翔一投手(横浜DeNAドラフト3位、上武大-NTT東日本)が侍JAPANに抜擢され、加藤翔太選手(千葉ロッテドラフト4位)も1軍初打席でホームランを放つなど話題を呼びました。

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第4位 18Uワールドカップで日本準優勝!

 高校野球の話題が4位に。昨年の18Uワールドカップは藤浪晋太郎、大谷翔平といった選手を擁しながら6位に終わった高校日本代表ですが、今年も2年連続でメンバー入りした大阪桐蔭・森友哉捕手に、松井裕樹投手、内田靖人選手、渡辺諒選手、園部聡選手、吉田雄大選手、奥村展征投手、若月健矢選手、さらに2年生の安楽智大投手、高橋光成投手を加えた錚々たるメンバーで望みました。

 エース松井は四死球を多く出したものの、1次リーグの台湾戦、2次リーグの韓国戦で好投し、安楽智大投手はキューバ打線から10奪三振を奪って完封する活躍もあり、チームは決勝に進出しました。

 決勝は昨年の大会で森友哉選手に2度のタックルを浴びせたアメリカが相手、メジャー予備軍に対し松井裕樹投手が好投したものの、森友哉選手は3打数2三振に終わり、2-3で優勝を逃して悔しい結果となりました。

 この大会で出場した選手は次々とドラフト会議で指名されました。この借りはWBCで晴らしてくれるでしょう。

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第3位 日本生命旋風、柿田裕太投手、小林誠司捕手など4人がドラフト会議で指名

 社会人野球の話題が第3位。今年のドラフトは全体的に社会人選手が注目されましたが、特に日本生命は、昨年の都市対抗で2試合連続完封の吉原正平投手に高校3年目で台頭した柿田裕太投手、それらをリードする小林誠司捕手、主軸として桁違いの飛距離を見せる井上晴哉選手、外野手として俊足、強肩を見せた小田裕也選手など多くの選手が注目されました。

 優勝候補にも挙げられた都市対抗や日本選手権でまさかの初戦敗退と、チームとして結果を残す事が出来ませんでしたが、柿田裕太投手が横浜DeNAのドラフト1位、小林誠司捕手が巨人のドラフト1位で指名され、吉原正平投手、井上晴哉選手も含めて4人がドラフト会議で指名され、ドラフト会議の主役となりました。

 来年はこれらの選手が抜けてチームとしては厳しくなりますが、名門・日本生命野球部の存在感を示しました。

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第2位 高校2年生旋風吹く、浦和学院・小島和哉投手、済美・安楽智大投手、前橋育英・高橋光成投手が主役に

 高校野球の話題が2位にランクイン。今年の高校野球は3年生よりも2年生の活躍が目立つ大会となりました。センバツでは安楽智大投手の済美高校と、小島和哉投手の浦和学院が決勝で対戦、安楽投手は772球を投げてアメリカでも注目されるなど話題となりました。

 また夏の甲子園でも前橋育英の2年生エース・高橋光成投手が6試合を投げて防御率0.36と抜群の安定感で優勝を果たしました。

 昨年の甲子園でも2年生だった桐光学園・松井裕樹投手が1試合22奪三振を記録したものの、最後は大阪桐蔭の藤浪晋太郎投手や光星学院の北條史也、田村龍弘選手といった3年生がキッチリと話題を取ったのですが、今年は森友哉選手が夏に3本塁打を記録したものの勝ち上がることが出来ませんでした。

 松井裕樹投手も神奈川大会で横浜高校の2年生・高濱祐仁選手と浅間大基選手にアベックホームランを打たれて甲子園への夢を断たれたことも印象的でした。

 安楽智大投手、高橋光成投手、そして小島和哉投手、高濱祐仁選手などが世代をリードし、来年のドラフト会議で高校生は豊作の年となりそうです。

 

第1位 桐光学園・松井裕樹投手に5球団が指名、東北楽天が獲得

 今年のドラフトは松井裕樹投手で始まり、松井裕樹投手で終わりました。

 昨年の甲子園で1試合22奪三振を記録して話題をさらった松井裕樹投手、今年はセンバツ、夏の甲子園とも出場を逃して世間の話題には乗ることが出来ませんでしたが、常に注目をされ続けました。

 そしてドラフト会議でも大瀬良大地投手や吉田一将投手など即戦力投手の人気が高まる中でも、5球団が指名し、ドラフト会議の主役となりました。

 小学生、中学生で背番号1を背負えなかった投手が、高校で背番号1を背負うと、来年からは東北楽天の背番号1を背負います。再び1試合22奪三振のような圧巻のピッチングを見せてくれるでしょう。

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 今年もいろいろな事がありましたが、印象的なドラフト会議にもなりました。今年プロ入りした選手がプロで活躍してくれるのを、そしてプロ入りできなかった選手が来年以降再びドラフト候補として注目されるのを、楽しみにしています!

 1年間ありがとうございました。良いお年を!

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