12球団のポイントとなる良い指名

昨日行われた2018年ドラフト会議で、12球団のポイントとなる指名を解説をしてみようと思います。他球団より指名出来た選手、この順位で獲得できたの?と思わせる選手など。

12球団のドラフト解説

個人的に評価していた選手を中心に解説なので一般的ではないかもしれません。

東北楽天

2位の太田選手は大学屈指の捕手、打撃でも貢献できそうな選手。大学生では強肩で注目された京都学園大の橋本昂稀捕手もいたが、打撃など総合力で太田選手が上、中日も指名を検討しており、捕手の獲得を目指していた阪神も2位か3位で挙げていた選手だろう。特に阪神はセンターラインの獲得を目指しながら本ドラフトで捕手の指名はなく、順位を一つ繰り上げたかもしれない。

3位の引地秀一郎投手は、151キロの速球を投げ、スライダーのキレもすさまじい。春先は高い球が多くで自滅していたが、夏の岡山大会では創志学園の西投手と投げ合いを演じた。本格派として藤平投手や釜田選手のように姿を見せるかもしれない。

6位の渡邊佳明選手は大学でもどんどんうまくなっている選手、茂木選手は大学時代サードで守備は心配されたがプロでショートでうまくなったが、渡邊選手もそれ以上に対応しそう。また打撃でも体が残ってしっかりとバットが降りぬける。広角にヒットを打てて対応できる範囲も内角、外角と広い。早い段階で出てきそうだ。

阪神

2位の小幡竜平選手は思い切った指名。センバツで姿を見せた181cmの遊撃手でフィールディングが良く、U18と対戦した壮行試合でも守備で素晴らしい動きを見せていた。おそらく守備力で評価したとみられるが、2位に持ってくるという事は、また、1位で根尾選手、小園選手を回避させるという事は、球団内でその評価はは抜きんでていたのだろう。

4位の齋藤友貴哉投手は大学時代からその威力が注目されており、184cm90kgからの153キロの球は社会人屈指。昨年の都市対抗では鈴木博志投手と匹敵する球を投げ込んでいたが、今年は球の伸びもコントロールもやや調子を落としていた。この順位で獲得できたのはうれしい誤算といえるだろう。

千葉ロッテ

2位の東妻勇輔投手は、リリーフで力のある投手が必要という事から指名を予想していた選手。155キロの投げっぷりで、伊藤投手や内投手の出始めのころのような球を見せそうだ。

ロッテの指名は全員が名前を挙げられてしまうが、小島和哉投手は4年秋に調子を戻し、センバツで優勝したころや、大学1年生の時の雰囲気を取り戻した。キレの良いストレートで試合を組み立てられ、ソフトバンク・大竹投手がやれるなら小島選手もやれる。6位の古谷拓郎投手は夏は温存され、登板した時には相手の勢いがあり敗れるという不本意なものだったが、146キロストレートは力があり、本格派の雰囲気を持つ。

松田進選手は188cm95kgの内野手、国学院久我山では井口2世と注目された。中央大で一時期の良い打撃をしたものの伸び悩んだが、社会人でサードを守るようになって打撃でも力を見せた。体が大きいのでスラッガータイプに見えるが、巧みな打撃と50m6.0秒の足を生かすタイプ。鳥越選手のような感じになれれば。

中日

3位の勝野昌慶投手は土岐商時代に146キロの球を投げ、ドラフト1位の県岐阜商・高橋純平投手の岐阜でのライバルとして注目された。社会人に進むと1年目から頭角を表し152キロの速球とキレの良い多彩な変化球を見せた。高校卒3年目の若い選手で、エースになる風格がある。

4位の石橋康太選手は、高校生捕手では打撃NO.1。2年夏には4試合連続本塁打を放ち、高校通算57本塁打。ファーストを守っていたとしても打撃で指名される選手だっただろうが、遠投115mでセカンドまで1.9秒の強肩に、多彩な投手をリードした経験もある。打撃を生かしたいところだが、捕手として育てることができれば、中日の宝となる。

オリックス

おそらく評価はあまりされていないかもしれない1位指名の太田椋選手は、守備でも打撃でも小園、根尾に負けない力がある。特に守備は1年目からショートを守れる安定感がある。

2位の頓宮裕真選手はホームランを打つ事にたけており、左の吉田がフルスイングでライトの深くにホームランを打てば、右の頓宮は低めのボールを軽くすくってライトスタンドに運ぶ。強力な3,4番の誕生となりそうだ。この長距離砲には楽天、千葉ロッテなどDHのあるパリーグだけでなく、中日広島も頻繁に視察をしており、広島が2位か3位で行ったのではないかと思う。

横浜DeNA

2位の伊藤裕季也選手は侍ジャパン大学代表でも主軸を打ったセカンドで、内野を守ってこれだけ強い打撃を見せる選手はなかなかおらず注目された。他球団の指名もあったとみられ高い順位での指名となった。

3位の大貫晋一投手は昨年の方が良かったと思うが、まだ体は欲しいものの腕の振り抜きが良く、キレの良い球を投げる。今年、そしてこの順位で指名したのは、他球団の獲得情報があったからかもしれないが、京山投手のような感じになるかもしれない。

4位の勝又温史投手は152キロの速球を投げ、打っても抜群の長打力を見せる。まだ粗さを感じさせたものの、この夏の西東京大会では熱中症などがありながらチームを決勝まで導き、日大三と死闘を演じた。ここぞでキレの良いスライダーで三振を奪い、ベンチに引き上げていく時の走りはばねを非常に感じさせる。3-3の同点で迎えた9回にサヨナラホームランを浴び、レフトスタンドを見送る顔は忘れられない。これから伸びる選手だろう。

北海道日本ハム

2位の野村佑希選手は、昨年の安田選手のように不動の落ち着いた雰囲気があり、しっかりと仕事をする。今年は投手として投げたため守備の面で評価はしにくいが、140キロ後半を投げる肩はサードでも外野でも期待できるし、投手になる前はショートを守っていた事もある。甲子園でも昨年2本、今年も2本放っており、本物のスラッガー。

3位の生田目翼投手は155キロの数字が目立つが、チェンジアップやスライダーを駆使し、相手を見下ろして駆け引きをしてくる投手。東京新リーグでともに注目された田中正義投手にも刺激となるかもしれない。

5位の柿木蓮投手は評価が難しい投手だった。総合力が高く気持ちもあるが、近くに根尾選手など強力な選手がいて、今年夏も吉田投手が目立ち、際立つのが難しかった。吉田投手と比べるとストレートのキレなどはやや見劣りする。しかし、試合を作り相手を見て投げ、フィールディングも良い。特によかったのは2年夏の仙台育英戦、低めのストレートと変化球が抜群だった。柿木投手は今年春にミニキャンプのような形で成長し151キロを記録した。プロでもまだぐんと伸びる所がある。

読売

5位の松井義弥選手は191cm90kgの体があるが50mを5秒台で走り、バットのスイングが非常に素直で、ゴジラで注目されると思うが、捕――むランを打つために生まれてきた松井秀喜選手とはタイプが違う。バットから遠い所を振ったりするものの、素直な打撃と抜群の身体能力、そしてこの体は、将来を十分期待される。

6位の戸郷翔征投手はこの順位なのは個人的に驚きだった。186cmの体がありサイドから149キロの球を投げ、U18と対戦した壮行試合では、どちらがU18の投手かわからないようなピッチングだった。2年夏の甲子園にも出てスライダーの切れが良くスカウトの評価も高かった。ただし最後の夏は決勝で敗れ、U18にも選ばれなかったのは何かあるかもしれないが、十分1軍の戦力として計算できる投手だろう。

福岡ソフトバンク

2位の杉山一樹投手は、今年の都市対抗で誰よりも良い球を投げていた。伸びるストレートは150キロ前後を連発した。ただし高校時代から素質を評価されているが実績にまだつながっていない、素材型の投手。投げる球は1位級だがリスクを考えると、高い順位で指名してこないかと思ったが、2位で評価された。広島も獲得を狙っていたのではないかとみられる。

3位の野村大樹選手は評価が低いと感じた。1年時には清宮選手を超える23本塁打を放ち、高校通算68本。1年秋の東京大会決勝や2年春の東京大家い決勝では日大三を相手に打撃の応酬で真っ向勝負で勝利、起死回生のホームランやサヨナラヒットは印象に残る。低い理由は清宮選手が抜けてマークが厳しくなり、またチーム事情で捕手に転向してホームランが出なく時期があったから。しかし3年夏にはサードに戻ると打撃も復活基調を見せた。清宮選手にも物を言える意識の鷹さがあり、頭脳明晰さも根尾選手クラス。松田選手とどんな会話をするのかが気になるが、チームを変える能力は根尾選手に匹敵する。

東京ヤクルト

3位の市川悠太投手はサイドから149キロの速球を投げる。昨年秋は一人で投げぬいて明徳義塾を明治神宮大会優勝に導き、ドラフト1位候補の名前が挙がった。しかし今年は力強さが増した分、やや粗さも目立ち、夏の甲子園に出場できず、U18でも先発して結果を出せなかったりした。まだ成長途上の投手で、今の力強さを支配できるようになれば、球界を代表するサイドハンド投手になれる。

埼玉西武

2位の渡邉勇太朗投手がここまで残ったのは非常に以外だった。バッターの手前で沈むフォークなど、今年の高校生投手の中で最も高く評価するプロ関係者もいる。ここまで残ったのは、故障が多く実績を残した期間が短かった事と、U18ではやや壁を感じさせる所もみせたからか。また繊細なところもあり性格的にガツガツしたタイプではない感じがある所も。190cmの身長もあり魅力十分。

広島東洋

2位の島内颯太郎投手は3位以下だったら社会人に進むとしていた投手。大学合宿の常連でその度に150キロの球を投げていた。大瀬良大地投手のように力強いフォームで投げており、体が大瀬良選手くらいになってくればかなり勝てる投手になりそうだ。

3位の林晃汰選手は左のスラッガー候補、打席の中で構えると投手に怖さを感じさせるし、当たった打球はものすごい勢いで飛び出し、柵を超えていく。高校通算49本を放っているが、すでに逆方向へも打つことができる。サードの守備も巨人・岡本選手などのようなことはなく、しっかりサードを守る大砲候補としてプロでやっていけそうだ。

5位の田中法彦投手もここまで残っていたかという指名。身長が173cmで避けられたかもしれないが、投げる球は152キロで、菰野は速いけど粗い投手が多かったが、田中投手はしっかりストライクを取り、フォークボールで三振を奪える。2年生の岡林勇希投手という1位指名もあるかもという投手がおり、比較をされてしまうのかもしれないが、すごい投手になる雰囲気を持つ。


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