今年のドラフト候補に不公平感、合同入団テスト実施などアイディアを

2020年ドラフトニュース

新型コロナウイルスの影響で高校、大学、社会人、独立リーグといった各カテゴリーの大会やリーグ戦が軒並み中止となっている。あるスカウトは「指名するだけならできる」と話すが、「プロ志望選手を集めて選考会ができないか」と話す。

今年のドラフト候補というだけで

例年であれば、既にセンバツが終了し、社会人の各地のJABA大会、そして大学野球の春季リーグ戦が始まり、活気を呈している頃だろう。しかし、今年は全て失われている。

それは、選手を視察するスカウトにとっても致命的で、あるセリーグのスカウトは、「ドラフトがやばいです。センバツの中止だけでなく、予定されていた春季県大会や地区大会なども軒並み中止。大きいのは強豪校同士の練習試合もほとんどが中止か延期になっている」と話し、「学校での練習もほとんど立ち入り禁止で見られない。学校側の許可が出ても、親会社が自粛の指示を出している」と練習すら視察できない状況が続く。

また、別のベテランスカウトも「センバツは冬を越えて成長を見る絶好の機会だった。春季大会も、センバツに出られなかった選手たちの成長を見る大会。それらがなくなった上に、練習試合も軒並み中止になっている。今年の高校3年生は極端にアピールの機会が少ないことになってしまう」と話す、センバツの中止と共に、今年の高校3年生のアピールの機会が減少している事に同情を示した。そして、「こちらは指名するだけだから、昨年までのデータを踏まえて指名の人数をそろえることはできる。指名するだけだからね。でもそれでいいのか」と話す。

ドラフト会議は毎年行われる。しかし指名される選手からは、高校3年生、大学4年生は今年のドラフト会議でしか指名を受けることができず、社会人選手も2年目、3年目と4年目とは状況が違ってくる。たまたま今年のドラフト候補だったことで、指名人数が極端に減ったりすれば、それは本当に不公平なことだ。

ベテランスカウトは「事態が収束していることが大前提だが、ドラフト前の時期にプロ志望の選手を集めて選考会ができないか。日本野球機構と各統括団体の調整も必要になるとは思うが、今年高校3年生だったというだけで被る不公平は、少しでも緩和されるんじゃないか」と話し、アピールの機会を増やすことを提案した。

合同入団テスト

独立リーグではドラフト会議前に、志望選手によるトライアウトを実施する。またアメリカではドラフト有力候補を集めて試合をする大会も開かれ、大勢のMLBスカウトが参加をする。

NPBでは各球団が独自にドラフト指名候補を呼んだり、入団テストを実施したり、またはプロアマ交流戦という形で、チームの2軍との対戦を行っているが、もっとアピールしたり、スカウトが選手を発見する機会を増やした方が良いと思うし、今年に関しては特に高校3年生は、夏の選手権大会後になんらかのプレーを見せる機会が必要だと思う。

センバツに出場する予定だったチームに対して、なんらかの代替措置があると思うが、他にも今年プレーする機会の少なかった選手は大勢いる。何かアイディアを出して、高校生の野球への情熱を不完全に終わらせることだけはさせたくない。

2019年度-高校生投手のドラフト候補リスト

それでも例年通り、秋にはドラフト本番がやってくる。ベテランスカウトは「こちらは指名するだけだから、昨年までのデータを踏まえて指名の人数をそろえることはできる。指名するだけだからね。でも、それでいいのか」と問題提起。救済案として“トライアウト”開催を提案する。

 「事態が収束していることが大前提だが、ドラフト前の時期にプロ志望の選手を集めて選考会ができないか。日本野球機構と各統括団体の調整も必要になるとは思うが、『今年高校3年生だった』というだけで被る不公平は、少しでも緩和されるんじゃないか」

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