10月23日のドラフト会議まで残り1ヶ月となる中、中日が愛知大学リーグの中京大・秋山俊外野手（22）を、上位指名候補として熱視線を送っていることが分かった。今春のリーグ戦で2冠に輝くと、大学日本代表として出場した日米大学野球では首位打者を獲得。走攻守三拍子そろった左のスラッガーが、評価を急上昇させている。
中日スカウトも高評価「打てる外野手」
4年生となった今春、秋山俊選手のバットが覚醒した。愛知大学リーグで4本塁打、15打点を記録し、本塁打王と打点王の2冠を達成。リーグ通算100安打も達成し、ベストナインにも輝いた。その勢いは全国の舞台でも止まらず、6月の全日本大学選手権では打率5割5分6厘をマーク。7月には大学日本代表に選出されると、日米大学野球で打率4割2分9厘を記録し、見事首位打者のタイトルを獲得した。
地元愛知の逸材に、中日のスカウト陣も高い関心を寄せている。秋季リーグの初戦には9球団14人のスカウトが集結する中で、中日は3人体制でプレーをチェックした。
中日・清水スカウト：「リーグ後半からよくなってきて、打てる外野手としての評価は上げている」
井上監督が就任し、打撃の強化を進める中で1年目を戦ったが、まだまだその課題は大きく、ドラフト会議では打者の評価が高まっていると想像できる。秋山選手は外野手の強打者として筆頭候補に挙がっている。
成長続く
秋山選手は仙台育英時代も身体能力の高さと打撃の強さが注目されていた。中京大に進学すると、1学年上の愛工大・中村優斗投手（2023年東京ヤクルトドラフト1位）、2学年上の名城大・岩井俊介投手（2023年福岡ソフトバンクドラフト2位）と松本凌人投手（2023年横浜DeNAドラフト2位）といったドラフト上位でプロ入りした好投手との対戦を重ね、2年春に本塁打王で初タイトルを獲得するなど存在感を見せていた。
そして4年生となった今春に大ブレイクで侍ジャパン大学代表入りと、まさにキャリアハイとなる活躍を見せた。昨春の大学選手権で、佐々木泰選手（2024年広島ドラフト1位））や西川史礁選手（2024年千葉ロッテドラフト1位）のスイングを目の当たりにし、「振れている印象があって、自分に足りないところだと思った」と、力強いスイングを貫くことを決意。その成果が今年の大活躍につながった。
半田卓也監督も「もともとバッティングの能力は高いが、今年になってパワーもついてきた」と、その成長に太鼓判を押す。
秋山選手には佐藤輝選手や近本選手の動向が気になる阪神も注目をしており、ドラフト会議では1位指名の可能性もある。強肩、そして足もある外野手には、今年埼玉西武でルーキーとして活躍している渡部聖弥選手や、千葉ロッテの西川選手のように、1年目からの活躍が期待されている。12球団もこの二人をベンチマークにして秋山選手を比較して評価していると思うが、秋山選手を獲得すれば、外野手として将来への期待感を感じられることは間違いないだろう。
秋山 俊 プロフィール
- 氏名：秋山 俊（あきやま しゅん）
- 所属：中京大学 4年
- 出身：仙台育英高校
- ポジション：外野手
- 投打：左打
- 主な特徴や実績：2025年ドラフト候補。走攻守三拍子そろった左のスラッガー。2025年春の愛知大学リーグで本塁打王、打点王の2冠とベストナインを獲得。2025年日米大学野球で首位打者。
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