東京六大学リーグでは、東北楽天にドラフト1位で指名された立教大の荘司康誠投手が登板し、7回1安打1失点の好投を見せた。指名した東北楽天の沖原スカウトが「今年一番と言ってもいいくらい」と話した。
「勝負を楽しんで投げられた」
日程的に、この日が学生最後の投球となる可能性が高い。立教大の荘司康誠投手は「このチームでの最後のカード。いい形で終わりたい気持ちだけで臨んだ。勝負を楽しんで投げられた」と、154キロ右腕に成長し、ドラフト会議で指名される投手となった学生時代を噛みしめるような投球を見せた。
立ち上がりに、中日ドラフト2位の村松開人選手を四球で出すと、2球連続暴騰で3塁に進めてしまう。そして再来年のドラフト注目候補・宗山塁投手に152キロの速球を弾き返されてタイムリー2塁打を浴びた。「初回はちょっとばたついたところがあった」と話す。
しかし、「それを修正というか、いい力感で投げることを意識した。いい意味で力が抜けた結果がああいうピッチングにつながったかなと思います」と2回以降はほぼ完璧な内容で、3回に四球でランナーを一人出した以外はパーフェクト、7回を投げて1安打7奪三振1失点と本来の力を発揮し、ドラフト1位競合の力を見せた。
この日、視察した東北楽天の愛敬スカウトグループマネージャーは、「今秋の開幕当初から比べたら、肩の力がぬけたのか良い投球だった。ラストシーズンでいろいろな思いもあると思うが、状態は上がっている。変化球を有効に使っていた。楽しみな素材」と話すと、同じく沖原スカウトも「今シーズン一番と言っていいくらい。浮き球もないし、より楽しみになった」とあらためて評価した。
試合は0-1で明治大に敗れ、今秋の成績はこれで0勝4敗となってしまった。「結果がどうあれ、弱いところは見せちゃいけない。苦しい中でどう振る舞うかを学べたので、この先に生かしたい」と話す。能力は十分と高まった荘司投手、あとはその能力をチームの勝利にどう結びつけるか、プロでの活躍を期待したい。



▽楽天・愛敬尚史アマスカウトグループマネジャー(楽天1位指名の立大・荘司について) 今秋の開幕当初から比べたら、肩の力が抜けたのかいい投球だった。ラストシーズンでいろいろな思いもあると思うが、状態は上がっている。変化球を有効に使っていた。楽しみな素材。

初回だけが悔やまれた。中日2位指名の先頭・村松に四球を与えると、2つの暴投なども絡み1失点。だが、そこからは「いい力感で投げることを意識して、力が抜けた結果」と本領を発揮した。最速152キロをマークし、4回以降は完全投球で7回1安打1失点、7奪三振。担当の楽天・沖原佳典スカウトも「今シーズン一番と言っていいくらい。浮き球もないし、より楽しみになった」と改めて評価した。

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