東北楽天で7年間プレーし、今季限りで戦力外通告を受けた弓削隼人投手(31)が、来年から同球団のアマチュア担当スカウトに就任することがわかった。193センチの長身変則左腕は、「やりきったかなと思います」と現役生活に別れを告げ、自身がスカウトした経緯を重ね合わせて、才能の発掘に意欲を燃やす。
「10年やりたかった」思い胸に、第2の野球人生へ
193cmの長身左腕として、独特の軌道で勝負をした大型左腕が、ユニホームを脱ぐ決断を下した。「10年間やりたかったので物足りなさもありますけど、やりきったかなと思います(スポーツ報知)」と7年間のプロ生活を総括。未練を断ち切り、スカウトという新たな土俵でチームに貢献する道を選んだ。
ベンチ外から半年でドラフト指名、自身の経験を指針に
弓削氏が目指すのは、スター選手だけではない。「スター性のある選手は勝手に候補に上がるけど、僕みたいなポッと出の選手もいっぱいいる。そういう選手を正しく評価することが求められる役割だと思う(スポーツ報知)」と、自身の経験に基づいたスカウティング論を語る。
弓削氏自身、佐野日大や日本大学で注目されていたが、SUBARUでは1年目は登板はなく、ドラフト指名解禁の2年目も前半はベンチ入りすらできなかった。しかし、プロ注目選手を擁する相手とのオープン戦で好投を見せると、「そこで多分、人生で1番のピッチングをして、スカウトの方から声をかけていただいた(スポーツ報知)」と話し、一試合、一瞬のきらめきが人生を変えることを誰よりも感じている。
「一瞬のチャンス」見逃さない眼力を
「そういう経験をしているので、一瞬のチャンスは見逃しちゃいけないと思っている(スポーツ報知)」。これからはネット裏から、かつての自分のような原石を探し出す。
もちろん、弓削投手の場合は、193cmの長身左腕ということで、スカウトも当然見ていただろうが、ある日の投球をきっかけに、「おもしろい」と思ったのだろう。社会人出身でプロで立派に7年間を投げ、1軍で9勝を挙げた左腕。特徴のある選手をプロに送り込み、その選手の人生を良い方向に変えたい。
弓削隼人 プロフィール
- 氏名: 弓削 隼人(ゆげ・はやと)
- 所属: 東北楽天ゴールデンイーグルス(アマチュア担当スカウト就任予定)
- 出身: 栃木県(佐野日大高-日本大-SUBARU)
- 現役時代のポジション: 投手
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 193cm、105kg
- 主な特徴や実績: 2018年ドラフト4位で楽天入団。193cmの長身から投じる変則投球で通算9勝を挙げた。2019年にはプロ初勝利を完封で飾る。








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