西武がドラフト7位で指名したENEOSの糸川亮太投手に、潮崎編成ディレクターが指名あいさつを行った。糸川投手は今年春に潮崎氏から直接シンカーを教わり、それがプロ入りの決めてとなった。
フォークボールのよう
大きな転機となった。糸川亮太投手は174cm77kgの右腕投手で、立正大時代にエースとして投げていたが、今、ドラフトで指名される投手の多くが150キロ台を豪語する中で、そこまでの球速はない。
しかし、大学卒3年目となった今年はシンカーを武器に使い、手首の使い方で縦、横など3種類の変化を見せるシンカーを投げ分けた。今年の社会人の公式戦でも先発をしているものの、長いイニングをしっかりと抑えるような実績はなかったが、このシンカーがドラフト7位指名の決め手となった。
しかもこのシンカーを教えたのが、この日、あいさつに訪れた潮崎編成ディレクターだった。潮崎氏はシンカーの使い手として西武黄金時代のリリーフを務めた。プロの一流でも打てない必殺球だった。そして今年3月に、西武3軍とENEOSとのオープン戦があり、糸川投手はそこで潮崎氏からシンカーの握り方を直接教わった。
全部良くなりました。変化量も大きくなったし、打者がびっくりするような反応をし始めて。どうやって投げるのか、自分の中で言語化ができていなかったので、それを教えていただいて」と話す。
それを自分でアレンジし、3種類のシンカーを扱うようになると、今度は潮崎氏が「手首をひねるのではなく、角度をつけて腕を振るようにと。ぱっと見たらフォークボールのよう。キレ味とか、カツンという曲がり角とかは、非常にいい球ですね」と評価し、「そこに入ってくれたらな」と手術を受けて離脱したリリーフ・森脇投手の役割を糸川投手に期待をしての指名となった。
ドラフトには色々な縁がある。指導を受けた縁、または森脇投手の離脱という事もあるのかもしれない。それでもその縁をつなぎとめた糸川投手の力があったことは間違いない。
リリーフで糸川投手が投げる3種類のシンカーを見るのが楽しみだ。




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