東京ヤクルトからドラフト4位指名を受けたトヨタ自動車の増居翔太投手（25）が24日、名古屋市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金4000万円、年俸1000万円（金額は推定）で仮契約を結んだ。背番号は「43」に決定。最速150キロに迫る即戦力左腕は、麻雀の役である「嶺上開花」を座右の銘に掲げる独自の感性で、プロの世界でも個性を発揮することを誓った。
B’z稲葉意識の長髪、「個性として」プロでも継続
会見場に現れた増居翔太投手は、カブスの今永投手や、西武の今井投手のような長めの髪で会見に臨み、「プレーに支障ない範囲で伸ばせるだけ伸ばそうと。個性として」と話した。
彦根東高、慶応大で注目され、社会人の名門・トヨタ自動車へ進むと。3年間でプロ入りを掴んだ。進学校出身のクレバーな左腕は、その外見だけでなく内面にも確固たる哲学を持っている。
野球人生は「堅実な手」、役満狙わずコツコツと
座右の銘に選んだのは、趣味の麻雀の役「嶺上開花」。その理由は独特で、「字面がすごくいい。すごく出現率の低い役にもかかわらず、点数が低い。その割の合わなさがすてき」と語る。
一方で、自身の野球人生については「役満を出してきた野球人生じゃなくて、どちらかというとリーチ、ピンフ、三色みたいな堅実な手を続けてきたタイプ」と分析。ドラフト指名漏れも経験し、一歩ずつ階段を登ってきた苦労人は、「地に足を着けて、役満を狙わずに一つ一つアガっていけたら」と、プロでも堅実な貢献を積み重ねることを誓った。
背番号「43」は山本由伸の出世番号
与えられた背番号「43」は、ドジャース・山本由伸投手がオリックス入団当初に背負っていた番号でもある。「もらった番号をいい番号にできるように」と意気込む増居投手。「まずはチームの中で必要とされる投手になれるようにやっていきたい」と話した。
独特の感性を持ちながらも、着実に点数を重ねていく。高校、大学、社会人とその経験も積み重なっており、堅実かつ個性的な左腕が、神宮のマウンドで花を咲かせる。
増居翔太 プロフィール
- 氏名： 増居 翔太（ますい・しょうた）
- 所属： トヨタ自動車（25歳）
- 出身： 滋賀県（彦根東高校－慶應義塾大学）
- ポジション： 投手
- 投打： 左投左打
- 主な特徴や実績： 最速140キロ台後半の直球と多彩な変化球を操る実戦派左腕。慶大時代には34年ぶりの日本一に貢献。社会人を経てプロ入りを掴んだ。座右の銘は「嶺上開花」。2025年ドラフト会議で東京ヤクルトスワローズから4位指名を受ける。
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