ヤクルトは12月3日に新入団選手の発表を行った。選手の推定年俸、背番号、現在地と将来の活躍のイメージを予想してみます。
ヤクルト2025年入団選手一覧
| 順位 | 選手名 | 位置 | 出身 | 身長体重 | 投打 | 契約金 | 年俸 | 背番号 |
| 1 | 松下歩叶 | 内 | 法政大 | 181/87 | 右右 | 10000 | 1600 | 6 |
| 2 | 松川玲央 | 内 | 城西大 | 183/81 | 右左 | 7000 | 1200 | 39 |
| 3 | 山埼太陽 | 投 | 創価大 | 193/87 | 右右 | 5500 | 900 | 33 |
| 4 | 増居翔太 | 投 | トヨタ自動車 | 173/74 | 左左 | 4000 | 1000 | 43 |
| 5 | 鈴木蓮吾 | 投 | 東海大甲府 | 177/70 | 左左 | 3000 | 500 | 49 |
| 6 | 石井巧 | 内 | NTT東日本 | 180/81 | 右右 | 2500 | 800 | 38 |
| 7 | 飯田琉斗 | 投 | ENEOS | 187/100 | 右右 | 2500 | 800 | 61 |
| 育1 | 小宮悠瞳 | 投 | 川崎総合科学 | 180/70 | 左左 | 300 | 290 | 015 |
新人選手の横顔
ドラフト1位・松下歩叶選手 期待度1年目:☆☆☆ 3年目:☆☆☆☆☆
東京六大学でベストナインを獲得するなど実績十分の大型内野手。181cmの体格から放つ長打力は魅力で、右の大砲として山田哲人選手の後継者としての期待がかかる。背番号「6」を与えられたことからも球団の並々ならぬ期待が伝わってくる。
守備はサードで大学代表でも素晴らしいプレーを見せており、プロでもすぐに守れると評判だ。村上選手のメジャー挑戦もありまずは空いたサードで定着するだろう。またセカンドでもプレーできることから、将来的にサードに入るような選手が出てきた時には、山田選手の後継としてセカンドでの出場も期待できる。
そしてどちらかというと、東京六大学で通算14本塁打を放った打撃が、プロで活躍できるかのポイントとなりそうだ。いまトレンドのパワー系ではなく、ポーンと軽く運ぶタイプのアーチストで、どちらかというと悪球打ちのような所もある。プロ1軍の投手の精密なコントロールや、150キロを越すストレートで押す投手に力負けをしないか。ただし速球には強い方で、150キロ台の球も軽く運ぶ場面も見せていた。
東京六大学では3季連続で3割以上を記録しているが、ホームランバッターになるとしたら打率は.250くらいになりそう。ロッテ・西川選手のように打率を目指すとホームランは10本前後という選手になりそうで、球団や本人が、プロでどのような打者になるのかをイメージしながら、タイプを変えていく可能性もある。
ただしいずれにしても松下選手には、内野手として試合に出場し続けて、チームのキャプテンとしての存在を求められていると思う。法政大で主将を務め、侍ジャパン大学代表でも主将としてチームをよくまとめた。宮本選手のようなリーダーシップでヤクルトを引っ張る選手というのが、将来的なイメージだ。そのために球団も、どんな事があっても試合に出場させ続けるかもしれない。そうやって育てていきたい選手だろう。
ドラフト2位・松川玲央選手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆☆
城西大から指名の大型ショート。183cmの長身ながらショートでは俊敏さを見せ、良い意味で大きさを感じさせない動きを見せる。50m5秒89という走力など身体能力の高さと、広角に打ち分ける打撃技術を併せ持つ。パンチ力もあり、プロのスピードに慣れれば「打てるショート」としてレギュラーを掴む可能性が十分ある。
ただし、大学4年秋は右腕のコンディションが悪く、まずはそれを治すことから始まり、そしてヤクルトには長岡選手、そしてドラフト6位の石井選手など、池山監督の元で強烈な内野手争いを繰り広げる事になる。そこで勝ち抜いてポジションを掴むことができれば、リーグでも屈指の遊撃手となっているはずだ。
ドラフト3位・山埼太陽選手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆
創価大の「太陽」こと山埼投手は、193cmという日本人離れした長身から投げ下ろす角度のあるストレートが最大の武器。フォークボールの落差も大きく、リリーフとしても先発としても面白い存在。
ただし、大学では常に頼れるという感じではなく、良い時は圧倒的、良くない時は脆さも見せた。神宮のマウンドでその角度がどう生きるか。1年目でも良いタイミングで1軍で素晴らしい投球を見せることができるだろうが、長くシーズンを投げて活躍するためには、技術を身に着けてや体を作る時間があっても良いかもしれない。
ドラフト4位・増居翔太選手 期待度1年目:☆☆☆☆ 3年目:☆☆☆
慶応大、トヨタ自動車でエースとして活躍しプロ入りした実戦派左腕。完成度の高い投球術と制球力は社会人屈指で、ゲームメイク能力に長けている。そして球速も高校時から、大学、社会人と速くなっており、大学卒社会人3年目のルーキーながら、更に伸びしろもあると思う。
来年の開幕ローテーションに入るのを期待されているのは間違いないなく、チーム事情によってはロングリリーフなど、チームの苦しい場面でフル回転で投げる可能性もある。ただし、1年目から使い切るような起用の仕方ではなく、石川投手のように40歳を越えても投げられるような起用をして欲しいと願う。
ドラフト5位・鈴木蓮吾選手 期待度1年目:☆ 3年目:☆☆☆☆
東海大甲府高出身の左腕。細身ながらしなやかな腕の振りからキレのあるボールを投げる。将来性を高く評価されての指名だと思うが、140キロ後半の速球が低めにも高めにも伸び、変化球もしっかりとストライクゾーンから低めへと落とせる。
177cm70kgということで、もちろん体作りの1年間になると思うが、投球の完成度は現時点でも高く、1年目の後半には1軍でデビューをしているかもしれない。高校時は組み合わせなどで不運もあり、甲子園でその快速球を見せることができなかったが、日々の努力で運を掴み取りたい。
ドラフト6位・石井巧選手 期待度1年目:☆☆☆ 3年目:☆☆☆☆
作新学院高、中央大、NTT東日本とアマチュア野球の王道を歩んできた選手。内野ならどこでも守れるユーティリティさと、ショートとして堅実な守備力が評価され、守備職人と言われる所もあるが、決してそうではない。打撃でも社会人で長打力を伸ばしており、左中間への当たりが打球がひと伸びしてフェンス直撃、というのが代名詞となっている。
大学時代に東都リーグ戦ではホームランは0本だったが、その時よりも成長した長打力で、神宮で柵越えを見せてくれるだろう。チームに欠かせないバイプレーヤーではない。攻守でリーグトップクラスを目指せる選手だ。
ドラフト7位・飯田琉斗選手 期待度1年目:☆☆ 3年目:☆☆☆
ENEOSから指名の187cm、100kgの巨漢右腕。その体格から繰り出すパワーピッチングが魅力。26歳とオールドルーキーだが、154キロの速球は威力十分で、独立リーグ出身の投手っぽい感じの期待感がある。短いイニングを全力で抑えるリリーフとして活路を見出したい。
育成指名選手
育成1位の小宮悠瞳投手は、神奈川の公立・川崎総合科学高という珍しい経歴の左腕。投球フォームを見ると良さをすぐに感じることができ、130キロ中盤の速球を見ても、質が高いことを印象付ける。プロではすごい球を投げる投手が居並ぶと思うが、そこで精神的に負けずに、今のフォームと球質に自信を持って力を着けたい。






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