阪神からドラフト4位指名を受けた神村学園(鹿児島)の最速151キロ右腕・早瀬朔(さく)投手(18)が7日、鹿児島県いちき串木野市の同校で指名あいさつを受けた。兵庫県丹波市出身で幼少期からの虎党だった右腕は、憧れのドジャース・山本由伸投手(27)と同じ「高卒ドラフト4位」という境遇に縁を感じ、「日本を代表するようなピッチャーになりたい」と、偉大な先輩の背中を追うことを誓った。
目指すは「虎の由伸」、同じ高卒4位からの飛躍
畑山俊二統括スカウトらから指名あいさつを受け、早瀬朔投手の表情は引き締まった。「指名された時はほっとしたというのが正直な気持ちでしたが、少しずつプロ野球選手になる実感が湧いてきました」。目指す投手像を問われると、迷わずワールドシリーズを連覇した大投手の名前を挙げた。
「山本由伸投手もドラフト4位から始まった。自分もああいうピッチャーになれたら」。岡山出身の山本投手が宮崎・都城高で腕を磨いたように、自身も兵庫から親元を離れ、鹿児島の神村学園高で勝負してきた共通点もある。ワールドシリーズ第7戦で中0日リリーフした姿にも「『気持ちで投げた』と言っていたので。やっぱり気持ちが最終的に大事」と、同じ投手として心を奪われた。
不思議な縁はまだある。高校3年夏、延岡学園との練習試合に登板した際、山本の恩師である森松賢容部長から「ピッチングが大人」と声をかけられたという。「うれしかったですね」と、その言葉が大きな自信となっている。由伸ロードを歩み、日本を代表する投手になることが目標だ。
甲子園のアウェー経験も力に
兵庫県丹波市出身で、両親の影響で物心ついた時からの大の虎党。「小さい頃から10回以上は(甲子園の)応援に行っていた」という早瀬投手にとって、阪神入団はまさに夢の実現だ。
その甲子園では、プロ向きの強心臓ぶりも見せた。2年夏の準々決勝・大社戦。球場全体が相手チームを応援する完全アウェーの雰囲気の中、「相手の応援も自分の応援と思って投げた」と、4回無死二、三塁のピンチから6回無失点の好リリーフ。「応援が凄いので、それをプラスに変えて投げたい」と、聖地の大歓声を味方につける覚悟だ。
早瀬 朔 プロフィール
- 氏名:早瀬 朔(はやせ さく)
- 所属:神村学園高校 3年
- 出身:兵庫県丹波市
- ポジション:投手
- 投打:右投左打
- 身長・体重:185cm・79kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト4位(阪神)。最速151キロの本格派右腕。甲子園に3度出場。U-18日本代表。憧れの投手はドジャース・山本由伸。


















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