済美・安楽智大投手が148km/hも敗退、5球団7人スカウト視察しドラフト1位評価

安楽智大, 済美高

 済美vs東温の試合は、済美・安楽智大投手が9回最速148km/hで11三振を奪うも5安打4失点で1-4で敗れた。1年生で150km/hを連発し、2年生のセンバツで772球を投げ、その夏には157km/hを記録した安楽投手の高校野球が幕を閉じた。

148km/hを痛打

 安楽投手は1回先頭打者から4者連続奪三振など、4回まではノーヒットに抑えて快調なスタートを切った。しかし5回に球威が落ちると1失点、6回には最速148km/hを記録したものの、その球を打たれてレフトフェンス直撃のヒットとなり1失点した。

 9回にも3連打で2失点すると、味方も7回に奪った1点に抑えられ、1-4で済美が敗退した。

 安楽投手は「監督と約束した日本一を果たせなくて悔しい。スピード以上に勝ちにこだわったのですが。」と話したが、「全力は出し切った」と悔いは見せなかった。

 

肘の痛み

 これで安楽投手の高校野球は終わった。安楽投手の高校野球と言えば、やはりセンバツの772球など登板過多と右ひじのケガが気になる。試合後は、上甲監督と安楽投手に高校3年間の総括的な質問もされた。

 上甲監督は「プレッシャーで大変だったろう。肘も痛いのによく投げた」と肘の痛みはまだ残っている事を明かした。しかし安楽投手は「監督さんでなければ、157キロも出ていなかった。投げすぎの声もあったが、そうは思わない。右肘のケガもありましたが一番体も気にしてくれたし、済美に入学したことに後悔はありません」と言い切った。

 賛否はあると思う。美談で終わらすことは良くないと個人的には思うが、選手と監督の信頼関係は間違いないものだった。

 

高校卒業後はプロへ

 この日も中日、阪神など5球団7人のスカウトが視察をした。中日は中田スカウト部長が視察し、「球の角度が良くなっている。相手が手も足も出ない球を投げていたんだけどね。ものが違うのは事実。後は微調整だけ。1位でしか行けないでしょう。」とドラフト1位の評価をした。

 また、正月から安楽投手の徹底マークをしていた阪神の山本宣史スカウトも「切れがいいしコーナーにきっちり決まっている。中1日の登板だったが、それもうまく考えて投球しているし賢い。クイックも速いしバント処理もうまい。」と投手としての総合力の高さについて評価を行った。

 安楽投手は将来について「何も考えられない」と語ったが、上甲監督は「上に行って頑張れ」と告げた。10月23日のドラフト会議では、上甲監督と安楽投手の笑顔が見られれば良い。

 そして肘痛を直し、大谷翔平投手や藤浪晋太郎投手、松井裕樹投手や森友哉投手が戦う舞台で、怪物ぶりを発揮してほしい。3年間お疲れ様。

 

 昨年の好調期を思わせる内容だった。先頭打者からスライダー、直球がバシバシ決まり4者連続三振のスタート。4回までは無安打と東温打線を完璧に抑えた。だが、球威が落ち始めた5回、先頭打者に許した初安打をきっかけにスクイズで失点。6回2死三塁では、昨秋の右肘故障後、最速タイとなる148キロの直球を痛打された。

 「自分の甘さが最後に出た」。9回にも3安打され2失点。だが、高校生活最後となった打者を「代名詞」である三振で仕留め、高校通算三振数を306とするなど、最後は剛腕らしくマウンドに別れを告げた。

  昨春のセンバツは5試合で計772球を投げて準優勝した。2年生の時の自身を上回れなかったが、「監督さんと一緒じゃなければ157キロは出なかった。右肘のケガもありましたが、済美に入学したことに後悔はありません」と言い切った。

 それでも、今秋ドラフト1位候補の評価は変わらない。この日は阪神など5球団7人が視察。安楽は今後の進路について「何も考えられない」と明言は避けたが、心は決まっている。「上に行って頑張れ」――。


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