かごしま国体の高校野球（硬式）の試合が行われ、慶応義塾と仙台育英の夏の甲子園決勝で対戦した両チームが激突した。
プロ志望の１５１キロ左腕
甲子園決勝で敗れた仙台育英はこの日、夏の甲子園でエースとして活躍した湯田統真投手が先発すると、5回までノーヒット投球を見せる。最速149キロを記録したストレートと変化球で6回1安打5奪三振4四死球で無失点と好投した。
一方、慶応義塾は3年生のみでこの日の戦いに挑み、夏の甲子園で活躍した小宅雅己投手、鈴木佳門投手、加藤右悟選手はベンチ入りしなかった。試合は7回まで11-0と点差が開いた。
7回7点差でコールドが成立する。その7回裏に、仙台育英はプロ志望届を提出している仁田陽翔投手が登板すると、スカウトのスピードガンで初球に146キロ、そして147キロ、149キロと続け、150キロを記録した。投じた12球のストレートの平均球速は147キロ、スライダーも136キロを記録した。「だいぶバランスも良くなってきて、それを続けることができている。甲子園ではトップがつくれていなくて球が抜けることが多かった。しっかりトップをつくれるようになってきました」と話した。
この日は5球団のスカウトが視察し、オリックスの牧田スカウトは「かなりよかったと思います。大事に投げていましたね。まとまっている割には出力も高い。150キロも出ましたね。左ピッチャーであれだけ出力を出せる投手はいない。彼の魅力ですよ」と高く評価した。
須江監督も「もう見てもらって分かるように潜在能力は今年の高校生でナンバーワンの左腕だと信じて疑っていない。ただ、甲子園では春、夏ともに僕がうまく仕上げてあげられなかった。本来持っている力は今日以上のモノを持っていますから。3、4年後くらいにプロの1軍のマウンドで投げているイメージができている。すばらしいピッチングだったけど、まだまだこんなこんじゃない。それを3年間、近くで見てきました」と絶賛した。
高校生どころか、ドラフト候補の左腕投手全体でも151キロの球を投げる左腕投手は大変貴重で、この日は比較的制球も安定した投球を見せた事で、ドラフト会議での指名にGOを出す球団もありそうで、そうなると比較的高い位置での指名という可能性もある。ドラフト会議では3位までに指名されると予想する。
また、もう一人プロ志望届を提出している山田脩也選手は2番ショートで出場し、安定した守備と共に死球や相手エラーなどで出塁し2得点、3打数1安打2打点を記録した。こちらも攻守に揃った遊撃手として4位までに指名されるのではないかと予想する。
ドラフト直前の時期に鹿児島で開催された国体を5球団のスカウトが視察。オリックス・牧野塁スカウトは「かなりよかったと思います。大事に投げていましたね。まとまっている割には出力も高い。150キロも出ましたね。左ピッチャーであれだけ出力を出せる投手はいない。彼の魅力ですよ」と高評価した。
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