昨年秋に秋田大会で優勝をした金足農業は、オリックスの吉田輝星投手の弟で2年の吉田大輝投手が145キロ右腕に成長した。再び金農旋風を巻き起こすか注目される。
金農旋風
金農旋風とは、2018年の夏に、公立高の金足農業が甲子園に出場し、エースの吉田輝星投手を中心に地元出身の選手が次々とヒーローとなり、秋田県勢として第1回中等学校優勝野球大会以来となる103年ぶりの決勝に進出をしたことで、特に鹿児島実、大垣日大、横浜高、近江、日大三といった強豪私学を次々と撃破し、横浜高戦、近江戦では終盤の劇的な逆転勝利で勝ち上がったことで大きな話題となった。
そして吉田輝星投手はその年のドラフト会議で、根尾昂選手の指名を外した北海道日本ハムが1位で指名をした。
あれから5年たった昨年、その吉田輝星投手の弟・吉田大輝選手が金足農業に入学したことが話題となり、投手として130キロ台のストレート投げると、秋には秋田北鷹戦で完投するなど、先発リリーフでチームを支えて秋田大会で優勝した。東北大会は初戦で学法石川に敗れてセンバツ出場はならなかったが、吉田投手は昨秋までに142キロを計測していた。
そして今年、吉田投手は5月に入ってから145キロを記録するなど、兄よりも早いペースで成長をしている。学法石川戦で1−2の7回途中から登板したものの4安打1失点と抑えることができなかった悔しさから、兄譲りの負けん気でこの冬にトレーニングに注力し、秋から体重が5,6kg増えて体が一回り大きくなったという。
昨秋に1年生の時点で「エースとして絶対抑えなきゃいけないと思っていたが打たれて点を取られてしまった」と話した吉田投手、すでにチームのエースとしての自覚十分で「去年は先輩たちが助けてくれた。今年は自分が引っ張っていく」と話す。
金足農業は11日に大館鳳鳴と春季秋田大会の初戦を迎える。夏に吉田投手の金足農業が再び甲子園に登場した時、あの夏の旋風の音が、また聞こえて来るだろう。

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