昨夏の甲子園に出場した花咲徳栄高校が、春季埼玉大会3回戦で山村学園高校に14-2と7回コールドで大勝し8強進出を決めた。今秋ドラフト候補に挙がる田島蓮夢外野手（3年）は、右肘痛により万全のコンディションではなかったものの、適時打を放ってチームの勝利に貢献、プロスカウトの前でそのポテンシャルの一端を示した。
ドラフト候補・田島蓮夢選手が適時打
花咲徳栄高校の「3番・左翼手」として先発出場した田島蓮夢選手は、右肘に痛みを抱えながらの出場となった。4打数1安打1打点という成績だったが、5-1とリードして迎えた4回一死三塁の場面では、内角球を狙い澄まして初球をライト前へ運ぶ適時打を放った。この一打でチームは追加点を奪い大勝に繋がった。それでも田島選手は自身の打撃内容については、「内角攻めされると分かっていたんですけど、打ち切れなかったので、まだまだ足りない」と反省を口にした。
ヤクルトスカウト絶賛、巨人・石塚選手から学んだメンタル
この試合には、プロ野球の5球団のスカウトが視察に訪れ、田島選手のプレーに熱い視線を送った。東京ヤクルトスワローズの橿渕聡スカウトグループデスクは、田島選手の打撃について、「積極性があって、コンタクト能力が高い。良い打者」と高く評価した。積極的に初球から打ちにいく姿勢や、ボールを当てる能力が高く評価されており、また184cmの大型選手であることも注目が集まるポイントとなっている。
田島選手は、昨夏のドラフト会議で巨人にドラフト1位で指名された石塚裕惺選手とクリーンアップ（石塚選手4番、田島選手5番）を組んでおり、多くのことを学んだという。特に、「どんな場面で落ち着いていた。メンタル面が違っていたので、参考にしています」と語るように、石塚選手の精神力の強さを自身の野球に取り入れている。
甲子園経験者としてチームを牽引！宿敵・浦和学院戦へ
花咲徳栄高校の岩井隆監督からは、昨夏甲子園を経験したメンバーとして「チームを引っ張る存在であってほしい」と言われているという田島選手。その期待に応えるべく、右肘痛を抱えながらもチームを勝利に導くという強い責任感を胸にプレーしている。
目標は明確、「もう一度、甲子園に行きたい。そして、去年は勝てなかったので１勝したい」と話し、昨夏の甲子園で初戦で敗退した悔しさを晴らすべく、再び聖地の舞台を目指す。準々決勝の相手は、埼玉県内の宿命のライバルである浦和学院高校。勝負の夏を見据えつつ、この一戦に全力で挑む。
田島蓮夢選手 プロフィール
- 氏名: 田島 蓮夢（たじま はずむ）
- 所属: 花咲徳栄高校 3年
- 出身: 埼玉県
- 投打: 右投左打
- 特徴: 今秋ドラフト候補の外野手。積極的な打撃とコンタクト能力が持ち味。昨夏甲子園出場経験があり、メンタル面も強化。チームを牽引する存在。
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