岩倉の145キロ右腕・佐竹翔太投手、プロ入り目指したガン闘病中の父に捧げる快投

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全国高校野球選手権東東京大会は11日、2回戦が行われ、岩倉が田園調布に29-0で5回コールド勝ちした。この試合で、今秋ドラフト候補の最速145キロ右腕・佐竹翔太投手(3年)がリリーフ登板。下咽頭がんで闘病中の父・巧さん(58)が見守る前で、1イニングを3者凡退に抑える完璧な投球を披露。「お父さんを甲子園に連れて行きたい」と、熱い思いを胸に最後の夏を戦う。

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父が見守る前で9球3者凡退「いい感覚で投げられた」

24-0と大量リードで迎えた3回、この夏初めての出番がやってきた。2番手としてマウンドに上がった佐竹翔太投手は、ドジャース・佐々木朗希投手を彷彿とさせるように左足を高く上げるフォームで全身を使って腕を振った。先頭打者を空振り三振に仕留めると、続く打者も捕邪飛、遊ゴロに。わずか9球で三者凡退に抑え、5回コールド勝ちに貢献した。「この冬やってきたことが出るのが夏。いい感覚で投げられたと思う」と、その投球に手応えを感じていた。

昨夏、3回戦で二松学舎大付にタイブレークの末に敗れた悔しさをバネに、この1年、体幹を徹底的に鍛え「軸づくりをした」という。体重は5キロ増え、昨秋130キロ台後半だった球速は最速145キロまでアップ。確かな成長を遂げて、最後の夏に臨んでいる。

元巨人練習生の父、病と闘いながら見守る「落ち着いて、自分の雰囲気をつくっていた」

スタンドで息子の勇姿を満足そうに見守っていた父・巧さん。自身もかつて、プロ野球選手を夢見た野球人だった。小松原(現・叡明)高校卒業後、クラブチームでプレー。93年には、第2次長嶋政権1年目だった巨人の宮崎キャンプに左投手の練習生として参加した経験を持つ。背番号のないユニフォームで、当時4番だった原辰徳(前巨人監督)に投げたこともあったという。しかし、左肩を痛めプロ入りの夢は叶わなかった。

現在、巧さんは昨年治療した下咽頭がんの再発により、病と闘っている。この夏には手術を控えている。「いつも、マウンドさばきを大切にしろと言っている。落ち着いて、自分の雰囲気をつくっていたね」と、父ならではの熱い言葉で息子の投球を称えた。

32年の時を経て、息子が父の夢を追いかける。東京・四谷で居酒屋を営む父を、今度は自分が甲子園に連れて行く。「自分が抑えて、お父さんを甲子園に連れて行きたい」。その強い思いを胸に、親子が今夏を闘う。

佐竹翔太投手 プロフィール

  • 氏名:佐竹 翔太(さたけ しょうた)
  • 生年月日:2007年6月15日
  • 出身地:東京都新宿区
  • 経歴:四谷外苑ユナイテッド(四谷小) – 新宿牛込ベースボールクラブ(四谷中) – 岩倉高校(3年)
  • 投打:右投右打
  • 身長・体重:180cm・72kg
  • ポジション:投手
  • 主な特徴や実績:最速145キロを誇るプロ注目右腕。2025年夏の東東京大会初戦でリリーフ登板し、1回を三者凡退に抑える。父・巧さんは元巨人の練習生。下咽頭がんで闘病中の父を甲子園に連れて行くことを誓う。憧れの選手はオリックス・吉田輝星。岩倉高校では1年秋からベンチ入り。50メートル走6秒9、遠投100メートル。
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この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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