全国高校野球選手権埼玉大会では山村学園が初戦を突破、プロ注目の遊撃手・横田蒼和選手(3年)がソロ本塁打を含む6打数4安打4打点と大活躍。視察した東京ヤクルトのスカウトが高く評価をしている。
天国の祖父に捧げる一発
「狙った通りに打てた」。横田蒼和選手は4回、2死走者なしで迎えた第6打席に、高めの直球を捉えた打球は右翼芝生席に入り、高校通算35本塁打以上を誇るスラッガーが、そのパワーを見せつけた。試合後、ホームランボールを大事そうにユニフォームのポケットにしまった横田選手は、「おじいちゃんの仏壇の前に飾りたい」と笑顔を見せた。
幼少期から、おじいちゃん子だったという。野球を教えてもらい、「放課後は、おじいちゃんと将棋やオセロをして遊んで」と話す。その最愛の祖父・輝幸さんは、昨年の春にこの世を去った。「試合を見て応援してくれていたんだな」。天国の祖父に捧げる、感謝の一発だった。
ヤクルトスカウトも評価
この日の横田選手は、本塁打だけではなかった。「3番・遊撃」で出場し、4安打4打点と大暴れを見せた。しかし本人は「まだフルスイングで捉えられていない」と、満足していないと話した。
その高いポテンシャルに、視察したヤクルトの押尾スカウトも期待を寄せる。
東京ヤクルト・押尾スカウト:「身体がしっかりしていて、バットが強く振れる」
180cmを越す高校屈指の強打の遊撃手は、昨年もこの夏の大会で輝きを放ち、昨年に巨人のドラフト1位で指名された石塚裕惺選手のように成長することを期待されていた。春などはそれほど話題にはなっていないが、高校通算は順調に伸ばしており、この夏も1本目ということで、最後に大きなアピールをしたい。
まずは、「祖父のために、絶対に甲子園に行く。そして、かっこいい姿を見せたい」と話す横田選手、甲子園に向けてまずは大きな一歩を記した。
横田蒼和選手 プロフィール
- 氏名:横田 蒼和(よこた そうわ)
- 所属:山村学園高校(3年)
- ポジション:内野手(遊撃手)
- 投打:右投左打
- 身長:180cm
- 主な特徴や実績:プロ注目の大型遊撃手。高校通算35本塁打以上の長打力が魅力。2025年夏の埼玉大会初戦で本塁打を含む4安打4打点の活躍。ヤクルトの押尾スカウトから高い評価を受ける。亡き祖父への思いを胸に甲子園出場を目指す。


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