全国高校野球選手権東東京大会は3回戦が行われ、都立の広尾が目黒日大に7-4で勝利し、4回戦進出を決めた。プロ注目の最速145キロ右腕・古荘敦士投手(3年)が「7番・投手」で今大会初先発。投げては7回を147球、8安打3失点と粘り、打っても貴重な2打点を挙げるなど、投打二刀流の活躍でチームを勝利に導いた。
「仲間を信じて」147球の熱投!打っても2打点
古荘敦士投手は186cm90kgの右腕投手で、最速145キロの速球を投げ、都立の星として注目されるとともに、プロのスカウトも注目をしている。この日、先発をすると、初回に1点を失ったものの、2回以降は力強いストレートと縦のスライダーを駆使して抑えていく。しかし6回に2点を失い、なおも2死満塁のピンチとなったが、「絶対負けられない」と強い気持ちで打者に向かい、空振り三振でピンチを脱した。5つの四死球を与えるなど制球に苦しんだが、要所を締めるピッチングを見せた。
バットでもチームに貢献した。2点リードで迎えた6回1死二、三塁のチャンスで、低めの直球をレフト前に運び、貴重な2点タイムリーヒット。「気持ちが打球に伝わったのでうれしかった」と、自らのバットでリードを広げた。試合後には、「仲間を信じて抑えることができたのがすごく大きい」と話し、チームの勝利と話した。
入学から30キロアップ!急成長の裏にあった「工夫」と「探求心」
都立の公立校に現れた“怪童”は、3年間で驚異的な成長を遂げた。入学当初、最速115キロほどだったストレートは、145キロを計測するまでになった。安部雄太監督(42)との二人三脚でフォームの改造を行い、城東高校時代に投手として甲子園出場経験のある指揮官から、ショートアームを取り入れるよう助言を受け、才能が開花した。
体重も入学時から15kg増えて91kgに。回転寿司では50皿を平らげるという食欲で、力強い体を作り上げた。186cmの堂々とした体格に注目も集まるようになった。この日のネット裏にはスカウトが視察に訪れるなど、ドラフト候補として注目をされている。
「都立の分まで」次戦は強豪・修徳戦
次戦の相手は、第2シードの小山台を破った強豪・修徳と対戦する。都立の強豪を破った強豪私学の一角に対し、古荘投手は、「私学を倒してベスト4を目指している。敗れていった都立の分まで頑張りたい」と決意を述べた。進路は大学進学を志望しているが、大学からプロ入りすることを目標にしている古荘投手、まずはこの夏に大きな輝きを手にしたい。
古荘敦士投手 プロフィール
- 氏名:古荘 敦士(ふるしょう あつし)
- 生年月日:2007年9月11日
- 出身地:東京都
- 経歴:豊島クラブスポーツ少年団(小1) – 神谷ライオンズ(中学) – 広尾高校(3年)
- 投打:右投右打
- 身長・体重:186cm・91kg
- ポジション:投手
- 主な特徴や実績:最速145キロを誇るプロ注目の右腕。2025年夏の東東京大会3回戦で先発し、7回3失点の粘投&2打点の活躍。入学時の最速115キロから30キロ以上のスピードアップを果たす。大学経由でのプロ入りを目指す。目標の選手は中日・高橋宏斗投手、元中日・中里篤史氏。名前の「敦」は元ヤクルト・古田敦也氏に由来。



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