全国高校野球選手権西東京大会はでは日大鶴ケ丘が国士舘に敗れ、ベスト8進出はならなかった。プロ注目のエース左腕・住日翔夢投手(3年)は3回途中からリリーフ登板し、7回まで1安打無失点と好投したが、8回に逆転の3点タイムリー二塁打を浴び、涙をのんだ。試合後、悔しさを滲ませながらも、卒業後はプロの世界へ挑戦する意向を明言した。
8回2死満塁、渾身のストレートを
力で押し込んだはずだった。2点リードで迎えた8回2死満塁のピンチ。マウンド上の住日翔夢投手は、強気のストレート勝負でインコースに投げ込んだが、ふらふらと上がった打球はライト線に落ち、走者一掃の逆転3点タイムリー二塁打となった。6回にチームが4点を奪って逆転したものの再逆転を許し、試合に敗れた。「6回裏にみんなが底力を出してくれたのに、自分がチームを勝たせられなくて申し訳ない気持ちでいっぱい」。試合後、大粒の涙を流した。
それでもこの日は3回途中から2番手として登板。7回までは1安打無失点と、プロのスカウトが見守る前で素晴らしい投球を見せていた。今大会は2試合に登板し、9回1/3を投げて6安打7四死球6奪三振で3失点、制球の課題はあるが力のある球を投げていた。
DeNAスカウトは評価「真っ向勝負していくスタイルがいい」
その力にプロのスカウトも評価をしている。18日の登板を視察した横浜DeNAの木塚アマスカウトは、その投球スタイルを評価している。
横浜DeNA・木塚アマスカウト:「打者に真っ向勝負をしていくスタイルがいい。打者によって駆け引きを変えるもよかった」
野球の名門、上一色中学校で全国制覇を成し遂げた経験を持つ。日大鶴ケ丘に進学後も1年夏から着実に経験を積み、最速144キロを誇る左腕へと成長した。「テンポよく打者に球速以上に速く見せる真っすぐや緩急を使ったピッチング」を武器に、チームを牽引してきた。
最後の夏は終わったが、次のステップへと進む。卒業後の進路について住投手は、「今のところはプロ1本で考えている」と話し、プロ志望届を提出する意向を明言した。東京を代表するサウスポーが、プロの世界に飛び込む事ができるか、ドラフト会議での指名が注目される。
住日翔夢投手 プロフィール
- 氏名:住 日翔夢
- 所属:日本大学鶴ケ丘高校(3年)
- ポジション:投手
- 投打:左投
- 主な特徴や実績:最速144キロを誇るプロ注目左腕。2025年夏の西東京大会5回戦で敗退するも、リリーフで好投。DeNAの木塚スカウトから高い評価を受ける。中学3年時に上一色中のエースとして全国制覇を経験。日大鶴ケ丘では1年夏からベンチ入り。卒業後はプロ志望届を提出する意向。


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