全国高校野球選手権鹿児島大会は決勝が行われ、ノーシードから快進撃を続けてきたれいめいが神村学園に敗れ、45年ぶり2度目の夏の甲子園出場はならなかった。プロ注目の147キロ左腕・伊藤大晟投手(3年)は、神村学園の強力打線に捕まり、「自分のせいで負けてしまった」と涙。試合後、プロ志望届を提出する意向を明言した。
決勝で力尽きる「自分の投球ができなかった」
決勝のマウンドに上がった伊藤大晟投手だったが、神村学園の強力打線を抑えきれず、あと一歩、届かなかった。6回までに5点を失うと、7回には味方のエラーも絡んで一挙9点を奪われるビッグイニングを献上。一度はライトの守備に就いたが、2番手投手も打たれ、再登板したマウンドでも痛打を浴びた。「自分の投球ができなかった。実力不足。自分のせいで負けてしまった」と、エースは敗戦の責任を一身に背負った。
今大会、全6試合のうち4試合に登板し、3試合で完投。特に24日の準決勝・鹿児島実業戦では、9回を投げ抜き11奪三振3失点の熱投で、チームを劇的な逆転サヨナラ勝ちに導いていた。その疲れもあったのか、決勝では本来の力を発揮できなかった。
「この経験を生かして」プロの世界へ
悔しい敗戦となったが、この夏の快投は、伊藤投手の評価を高めたと思う。大きなスライダーでカウントを整え、力強いストレートを差し込んだ。まだ純粋な野球少年というような感じで、まだまだいろいろなことを吸収して成長していく投手のように見えた。
試合後、今後の進路について問われた伊藤投手は、プロ志望届を提出する意向を明言した。「負けてしまったことは後悔しかないけど、この経験を生かして上でレベルアップしたい」。現時点での評価は育成ドラフトで指名されるかという所だが、この悔しさを胸に、プロでの飛躍することを誓った。
鹿児島では神村学園の早瀬朔投手や今岡拓夢選手にスカウトが視察をしている中で、地元ソフトバンクもこの地元九州のサウスポーの逸材を逃すことはないのではないかと思う。
伊藤大晟投手 プロフィール
- 氏名:伊藤 大晟(いとう たいせい)
- 所属:れいめい高校(3年)
- ポジション:投手
- 投打:左投
- 主な特徴や実績:最速147キロを誇るプロ注目左腕。2025年夏の鹿児島大会では、準決勝で11奪三振の完投勝利を挙げるなど、チームを45年ぶりの決勝進出に導いた。卒業後はプロ志望届を提出する意向。


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