2022年の注目の社会人投手のドラフト指名予想をしてみます。
社会人投手のドラフト上位候補
ドラフト上位候補は2人。河野投手は昨年に公式戦6勝、防御率0.21の抜群の成績を残し、迷いなく社会人NO.1投手と呼べる投手。151キロの速球に高い制球力が身につき、完封勝利も期待できる支配力を持つ。
ただし、高校卒3年目にしては完成され過ぎた感じもあり、特に秋の都市対抗では、ストレートの力をかなり絞って投げ、変化球をバッターの手元で動かして投げていた印象だった。今のままでもほぼ確実にドラフト会議で指名される投手だが、ドラフト1位指名になるにはプロで絶対通用するという印象が必要で、球の力はさらにほしいところ。
吉村投手は昨年秋の都市対抗予選の投球はドラフト上位指名クラスのものだった。150キロを超すストレートが低めに突き刺さり、球の力もバットを押し込むような力強いものだった。ドラフト指名漏れとなったが、力は上位指名クラスの投手に匹敵すると見られ、今年も昨秋のような投球ができれば、ドラフト上位指名に入ってくる。
その他、ドラフトで指名されそうな社会人投手
氏名 | チーム | 投打 | 身体/体重 | 評価 |
---|---|---|---|---|
船迫大雅 | 西濃運輸 | 右左 | 172/80 | B |
益田武尚 | 東京ガス | 右右 | 176/85 | B+ |
片山皓心 | Honda | 左左 | 175/86 | B |
関根智輝 | ENEOS | 右右 | 183/87 | B |
加藤三範 | ENEOS | 左左 | 181/74 | B- |
長谷部銀次 | トヨタ自動車 | 左左 | 184/80 | B |
大畑蓮 | 西部ガス | 右右 | 185/76 | B+ |
小孫竜二 | 鷺宮製作所 | 右右 | 180/82 | B |
大城祐樹 | 北海道ガス | 右左 | 183/76 | B- |
前田敬太 | 日本通運 | 右右 | 183/83 | B- |
小郷賢人 | JFE東日本 | 右右 | 180/80 | B |
広沢優 | JFE東日本 | 右右 | 190/75 | B |
松本賢人 | バイタルネット | 右右 | 178/76 | C+ |
西濃運輸の船迫投手は大学卒で4年目のシーズンとなるが、昨年は球速が著しく伸び、右スリークォーターからの球はプロでも通用しそうな物だった。昨年は指名漏れとなったが、都市対抗でその力も改めて実感させ、年齢を考えたとしても、1年目からやれる投手として指名がありそうだ。
東京ガスの益田投手も大学時に指名漏れとなった事があるが、150キロの力強い球は今年の社会人投手で随一、粗さもあるがそれも魅力で、ドラフト会議での指名がありそう。ENEOSの関根投手は、ストレートの質も良く、フォームのバランスの良い投手。体をさらに作り上げて行けば、もう1段階上の投球もできそうな雰囲気があり、プロ入り後の成長込みで指名がありそう。
西部ガスの大畑投手は、昨年の都市対抗で期待されたが登板がなかった。大阪ガスの河野投手と同じく高校卒3年目の投手で、河野投手のように実績はまだ少ないものの、球や体の力が魅力の投手。今年は思い切り投げて150キロを連発し、一気に上位に入ってくる爆発力がありそうな投手だ。
左腕投手ではトヨタ自動車の長谷部投手が、昨年のJR東日本の山田投手(巨人2位)のように上にいくかもしれない。球の力は申し分なく、上から投げつけるような力強さがある。角度があり低めでも140キロ後半を記録し、若い投球が魅力。
Hondaの片山投手は小柄な左腕投手だが、ビュッと来るストレートに、切れ味鋭い変化球を投げ、プロでも活躍する小柄な左腕投手の雰囲気がある。ただ、昨年は春先の投球なら上位候補、都市対抗ではやや力が失われていた感じで、今年は春から力のある球を投げたい。ENEOSの加藤投手も球速表示よりも、指にかかって低めから低めに伸びてくる球すじがよい。リリーフ左腕として評価できる。
ここからは、期待値も込めてという感じだが、鷺宮製作所の小孫投手は球速も回転もある球を投げ、得意の沈むスライダーも魅力十分。プロでもやれるだろうと思う投手で、今年は今のフォームを変えずに腕を振り切りたい。北海道ガスの大城投手も、昨年の日本選手権で素晴らしい投球を見せ、都市対抗ではセガサミーの強力打線にバテたものの、力と粘りを見せた。日本通運の前田投手も高校、大学と期待された投手で、昨秋の都市対抗で力強い投球を見せた。リリースポイントや動く球の使い方、体もまだ太くなりそうで成長がさらに期待できるが、今年は大学卒3年目で時間がない。勝負したい。
JFE東日本では登板が少ないものの、ポテンシャルが高く、今年いきなり凄い投球をするのではないかと思う投手がいる。小郷投手は東海大時代に150キロを超す球を投げ、大学代表でもリリーフとして活躍した投手だった。右腕の故障のために大学時はまさかの指名漏れだったが、あの球が復活すればドラフト上位指名でもおかしくないう。広澤投手も日大三時代に190cmから140キロ後半の球を投げ、甲子園での投球は圧巻だった。twitterでも現在の投球の動画が見られるが、惚れ惚れするものがある。今年は登板する姿が見られそうだ。
バイタルネットの松本投手は、昨年都市対抗で150キロを連発、153キロの速球を投げた。制球や変化球の課題があり失点をしたものの、もう1段階上がれば、福岡ソフトバンクの杉山一樹投手くらいになれるかもしれない。もし社会人選手に育成ドラフトでの指名が許されるならば、指名されるのではないかと思わせる。
指名順位予想
最後の2021年のドラフト指名選手と比較して、指名順位を予想してみる。
順位 | 2021年 | 2022年 |
1~2位 | 森翔平 三菱重工West(2位) 山田龍聖 JR東日本(2位) |
河野佳 大阪ガス(1位予想) 吉村貢司郎 東芝(2位予想) |
3~4位 | 柴田大地 日本通運(3位) 廣畑敦也 三菱自動車倉敷(3位) 石森大誠 九州AL・火の国(3位) |
益田武尚 東京ガス 長谷部銀次 トヨタ自動車 大畑蓮 西部ガス 広沢優 JFE東日本 片山皓心 Honda |
5位以下 | 八木彬 三菱重工West(5位) 松本竜也 Honda鈴鹿(5位) 横山楓 セガサミー(6位) 小木田敦也 TDK(7位) 吉川雄大 JFE西日本(7位) |
関根智輝 ENEOS 加藤三範 ENEOS 小郷賢人 JFE東日本 船迫大雅 西濃運輸 小孫竜二 鷺宮製作所 前田敬太 日本通運 松本賢人 バイタルネット |
コメント
船迫の急成長は昨年一番の驚きでした