社会人野球の強豪、大阪ガスでプレーする秋山功太郎投手(23)が、今年は先発の一角に加わり、チームの主戦投手として活躍が期待されている。中学時代は投手兼外野手、高校では捕手、そして大学で再び投手に転向するという異色のキャリアを持つ右腕投手。
最速148キロ、大学卒2年目右腕に期待
秋山功太郎投手は181cmの右腕投手で、最速は148キロ。社会人1年目だった昨年は主にリリーフで登板し、力強いストレートを武器に打者を押し込む投球を見せた。しかし社会人2年目の今年は先発投手としての役割が期待されており、オフの期間にはストレートだけでなく、変化球の精度向上にも力を入れた。
従来はスライダーに頼ることが多かったが、カーブやフォークといった新球の習得に挑戦し、多い時には1日150球程度の投げ込みを行うことで、一つ一つの球質を高めてきた。3月の東京スポニチ大会でのHonda戦では、強打者の鈴木薫選手をフォークで空振り三振に仕留めるなど、その精度の高さも見せている。
また、秋山選手は「キャッチャー心理を理解しているのは、自分の強みかなと思います」と語る。広陵高校時代は捕手としてプレーしており、投手を見てきた経験が投球を組み立てる上で大いに役立っている。高校時代には投手に対し初球からコーナーを突く投球を求めていたが、自身が投手となったことで、後から分かったことがあるという。
青学大では常広投手・下村投手と同期
秋山選手は紆余曲折の野球人生を歩んでいる。中学時代は投手兼外野手としてプレーしていたが、高校野球の名門・広陵高校(広島)では1年秋から捕手に転向し、同級生には現在広島で活躍する河野佳投手らがおり、捕手として投手陣を支えた経験を持つ。
その後、青山学院大学に進学すると再び投手に転向したが、同学年には下村海翔投手(阪神)と常広羽也斗投手(広島)のドラフト1位コンビや、松井大輔投手(NTT西日本)などがおり、大学4年時にはリーグ戦で登板することはできなかった。
それでも社会人野球の名門・大阪ガスへと入社すると、1年目から力強い球を投げ込んだ。大阪ガスの峯岡格監督は秋山投手について、「投手の中心として期待している。先発、中継ぎ、抑えとチームの勝利に直結するところで力を発揮してもらい、同期4人でもっと競争し、勝利をもたらしてほしい」と語り、150キロ右腕の江越永輝投手、キレの良いストレートで高校時から活躍をしている執行大成投手、キレと力のある球を投げる本間悠貴投手とともに、社会人2年目の投手陣がフル回転で活躍することを期待している。
二大大会優勝が目標!キャリアを活かしチームを勝利へ導く
秋山投手の今季の目標は明確だ。「昨年、2大大会に出場できなかったので、今年は出場して優勝することが目標」と、社会人野球の二大大会である都市対抗野球大会と日本選手権での優勝を目指している。そのために、任された場面でしっかりと抑え、チームに流れを呼び込むピッチングをすることを誓う。
広陵高校、青山学院大という名門でプレーし、厳しさも味わいながら、捕手から投手に転向するなど異色のキャリアで培ってきた経験で、社会人で投手として大いに花開くことを期待したい。22日から始まるJABA京都大会でもその活躍が注目される。
秋山功太郎投手 プロフィール
- 氏名: 秋山 功太郎(あきやま こうたろう)
- 所属: 大阪ガス
- 年齢: 23歳(2025年4月時点)
- ポジション: 投手
- 経歴: 広陵高等学校 – 青山学院大学 – 大阪ガス
- 投打: 右投右打
- 最速: 148キロ
- 特徴: 中学では投手、高校では捕手、大学で再び投手へ転向した異色のキャリアを持つ右腕。最速148キロのストレートに加え、新球の習得にも積極的。捕手経験を活かした投球術が持ち味。

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