昨年日本選手権チャンピオンの社会人野球の強豪・トヨタ自動車が福岡ソフトバンク2軍と対戦をした。ドラフト上位候補として注目される右腕、後藤凌寿投手(23)が先発すると、4イニングを2安打1失点(自責点0)と好投し、プロ相手に力のある投球を見せた。
ソフトバンク2軍相手に4回1失点!プロ相手に手応え掴む
後藤凌寿投手はプロを相手に堂々としたピッチングを展開した。4イニングを投げて許したヒットはわずか2本。毎回の4奪三振を記録し、唯一の失点も捕逸が絡むなど、自責点は0であった。まだ本来の調子ではないものの最速は146キロを計測し、「プロは体も大きくてスイングも速い。その中で自信のある真っすぐが少しは通用したと思う」と、プロ相手にも自身の持ち味が通用したことに手応えを感じている様子であった。
昨秋155キロマーク!課題克服で状態を取り戻す
後藤投手は高校は三重の公立・四日市商業出身で、東北福祉大で侍ジャパン大学代表候補にも選ばれるなど注目をされるようになった。昨年にトヨタ自動車に入社するとルーキーイヤーの昨秋の日本選手権では自己最速となる155キロをマークし、その投球はプロスカウトから注目を集めた。
しかし、今季は試行錯誤を続けており、特に今季から割合を増やした落ちる変化球の習得に苦労し、8日のJABA静岡大会決勝のJR東海戦では先発したものの、早い回での降板となっていた。それでも17日の岡山大会では中継ぎで登板し、「真っすぐの強さが出てきて、変化球も自信がついてきた」と語るように、徐々に状態を取り戻しつつある。ソフトバンク2軍相手の好投は、復調への確かなサインと言えるだろう。
ドラフト解禁年!中日スカウトも「予選も見ていきたい」
今年、プロ野球ドラフト会議の指名対象となるドラフト解禁年を迎えた後藤投手。この日のオープン戦には、中日を含む6球団のプロスカウトが視察に訪れたが、
- 中日・清水スカウト:「本調子ではない中で先発の仕事はしていた。もっと力でも勝負できると思うので、予選も見ていきたい」
とコメントし、この日の投球内容だけでなく、彼の持つポテンシャルや、今後の都市対抗野球大会の予選での投球にも注目していく姿勢を示した。
大学、そして社会人野球とレベルアップを図ってきた。今年こそ、プロへの扉を切り開くことができるか。都市対抗予選での活躍が、ドラフト1位指名でのプロ入りの鍵を握ることになりそうだ。
後藤凌寿投手 プロフィール
- 氏名: 後藤 凌寿
- 所属: トヨタ自動車
- 年齢: 23歳(2025年4月時点)
- ポジション: 投手
- 出身: 三重県
- 経歴: 四日市商業高等学校 – 東北福祉大学 – トヨタ自動車
- 投打: 右投右打ち
- 最速: 155キロ
- 特徴: 最速155キロを誇る本格派右腕。社会人野球で経験を積み、今年ドラフト解禁年を迎えた。変化球の習得にも取り組み、投球の幅を広げている。

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