亜大・山崎康晃投手登板せず、スカウトのもどかしさは続く

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 亜細亜大学は開幕カードで1戦目の先発をしながらも終盤に逆転を許して敗れ、その後の態度を監督に指摘された山崎康晃投手は先発しなかった。スタンドには12球団のスカウトが訪れていた。

ドラフトの決め手

 山崎康晃投手は150km/hを投げる右腕で、3年時に日米大学野球でMVPを獲得し大学の目玉投手の一人だ。ドラフト1位候補としても多くの球団がリストアップしているが、春に続き秋の初戦も逆転負けと調子を落としており、プロのスカウトにとってはドラフト1位指名選手を絞る上でも最終的な確認をしたい投手。

 この日はそんな思惑もあってか12球団のスカウトが神宮球場に訪れたが、山崎投手は先発もリリーフでも登板はしなかった。亜大・生田監督は「リーダーとしてチームを引っ張る姿勢が某投手には足りない。」と暗に山崎投手について語り、「今のところ使う気はない」と話した。

 山崎投手の評価自体はドラフト1位から落ちる事はないが、早大の有原航平投手や明大の山崎福也投手など、プロのスカウトにとってはドラフト1位の中で最終的に誰を1位指名するのかの決断をしなければならない。そのために、山崎投手のピッチングを確認したい所だ。

 有原航平投手が故障のために登板を回避し、法大の石田健大投手も好投はみられなかった。明大・山崎康晃投手がこれから登板するものの、東京の大学生ドラフト1位候補は今のところ新たな収穫は無く、ドラフト1位の最終判断ができない状況にある。スカウトにとってはもどかしさが続く。

 

山田義貴投手が好投

 それでも亜細亜大は厚い選手層で拓殖大に勝利した。先発した1年生の嘉陽宗一郎投手は初回に2失点し2回でマウンドを降りたが、3回からリリーフした山田義貴投手が7回を7安打3奪三振無失点と好投しリーグ戦初勝利を挙げた。

 沖縄尚学出身で東浜巨投手に憧れて亜大に入学した山田投手、生田監督が山崎投手を使わない理由の一つに、次世代のエースが出てきてほしいという思いもある。これまで東浜投手、九里亜蓮投手、そして山崎康晃投手とエースが出ていたものの、来年のエース候補が今のところいない状態となっている。

 1年生の嘉陽投手、そして2年生の山田投手の奮起を期待したい。

 初回に2点を失った先発の嘉陽に代わり、3回から登板。7回無失点で最後まで投げ切り「(初勝利は)素直にうれしい」と喜んだ。高校(沖縄尚学)、大学の先輩にあたる東浜(現ソフトバンク)が「憧れの存在」という成長株だ。開幕週で勝ち点を落としたものの、若い戦力で先勝。7連覇を目指す生田勉監督は「何とか(エースの)山崎頼みを一掃したい」と話した。

この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
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