侍ジャパン大学代表候補合宿は3日目、この日はシートノックや打撃練習、50m走などで野手がアピールする場面が見られた。50m走や打撃では山梨学院大の宮崎一樹選手が存在感を見せた。
50m走
50m走は光電管によって手押しではなく、より正確なタイムが計測される。ただし、走る場所はフェンス際の芝生や土の場所だったり、また野球にとっては50m走よりもより短い瞬発力や、ベースランニングのほうがより実践的なタイムとなるが、それでも50m走を計測するということで、基本的な選手の走力を、他の競技や一般的な人にもわかる数字で示そうとしているのだと思う。
合宿で恒例となったこの計測では、北海道日本ハムにドラフト1位で指名された日体大の矢澤宏太選手が昨年のこの合宿と、夏の先行合宿でトップを取っており、今年の日体大の松浦佑星選手が最有力と見られていた。1回目の計測ではその期待通り松浦選手が5秒95を記録し、青学大の中島大輔選手の5秒98や山梨学院大の宮崎一樹選手の6秒00を抑えてトップとなった。
しかし、希望者が参加した2回目の計測では多くの選手がタイムを落とす中で宮崎選手が5秒91を叩き出す。トップを奪われた松浦選手が再び抜き返すべく2度めに挑戦したものの、5秒97と届かず、宮崎選手がチャンピオンとなり、大きくアピールする形になった。
「めちゃくちゃ足が速くて一番の武器とは思っていなかったので、びっくりです。身体能力が売りと思っているので、パフォーマンスを出せたのはよかった」と話す宮崎選手はこの秋の関甲新リーグで打率.600で2位、24安打は最多安打だった。また、5本塁打と19打点でリーグ2冠を獲得しているスラッガーで、盗塁も決められる選手として注目された。
紅白戦でも肩の強さを見せたほか、この日行われた打撃練習でもシャープなスイングから強い打球を飛ばしており、代表の大久保監督も「上背があって脚力もある、非常にいい選手。肩もいいですね」と評価をしていた。
「普段は東都や6大学のリーグの選手と会う機会がないので、そういう選手と対戦できて、打撃の課題を感じました」と話し、リーグ戦では活躍した打撃を更に見がいて、代表の紅白戦で出てくるような強力な投手を相手にも打撃でアピールできるようになることを目指す。「これから力をつけて、プロの世界を目指したいという気持ちがあります」と話した。
50m走は、この他の選手では東洋大の石上泰輝選手が6秒07、大商大の渡部聖弥選手が2回めに6秒15を記録した。


宮崎一は「めちゃくちゃ足が速くて一番の武器とは思っていなかったので、びっくりです。身体能力が売りと思っているので、パフォーマンスを出せたのはよかった」と笑顔で話した。

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