東京新大学野球リーグが開幕し、今秋ドラフト1位候補として注目を集める創価大の主将・立石正広内野手(4年・高川学園)が、東京国際大との開幕戦で衝撃的なホームランを放った。日米12球団のスカウトが視察する中、圧巻の一撃でその存在感を強烈にアピールした.
初球を完璧に捉えた特大2ラン!スカウト陣に強烈なインパクト
雨天順延で2日遅れて開幕したリーグ戦。創価大は初回、1点を先制し、なおも無死一塁の場面で3番・セカンドで出場した立石正広選手が打席に立った。東京国際大の先発・重川創思投手の初球、高めのストレートを鋭く振り抜くと、打球は高々と舞い上がり、左翼席の奥深に消えていく特大の2ランホームランとなった。
「ずっと緊張していたので、めちゃくちゃ安心しました。ファウルかなと思ったんですけど、案外切れなかった」と振り返った立石選手。狙いもバッチリで、「無死一塁なので、ストライクを取りに来ると思っていました。開くのが癖。そこを我慢できたから、切れずに真っすぐ飛んでくれたのかな」と話す。
これでリーグ通算10本塁打となった。開幕戦の第1打席、初球での一発は、集まったスカウト陣に強烈なインパクトを与えた。
阪神、ヤクルト、メジャー球団スカウトが絶賛!
この一打には、中日、巨人、阪神、東京ヤクルトなどNPB10球団、MLB2球団のスカウトたちが熱い視線を送った。各球団のスカウトからは、立石の能力を高く評価するコメントが相次いだ。
阪神・吉野スカウト(竹内球団副本部長同席): 「飛ばす力、インパクトの強さは魅力。内野がいろいろ守れることもプラス。肩も強く、スローイングの柔らかさを感じた」
NPBスカウト: 「スイングが強い。右投げ右打ちの大砲は貴重」
東京ヤクルト・小川GM: 「注目の選手のひとりであり、公式戦最初の打席からフルスイングできる対応力とパワーが凄いというのが最初の印象で、足も速いと感じた。内野手で右の大砲は非常に貴重だ。」
メジャーリーグ球団スカウト: 「開幕戦の初球を一発で仕留めるのは集中力がないとできない。パワーも十分。肩が強いからショートを守れるような気がする。今年の野手の中では目玉。メジャーの他球団のスカウトにもバレちゃうよ」
立石正広選手、主将としてチームを牽引!連盟新記録とドラフト1位へ意欲
昨年まで主に三塁を守っていた立石だが、プロを見据え、今季から本格的に二塁に挑戦。この日の試合でも3度の守備機会を無難にこなし、「遊撃や二塁をやっていた方が、もし違うポジションに行くとなっても色々な選択肢がある。」と話し、「ちゃんと初日に抑えられて自信になる」と手応えを感じている様子だった。
昨秋の明治神宮大会では1大会10安打の大会新記録を樹立するなど、実績も十分。今春のリーグ戦では、自身が2年春に記録した1シーズン5本塁打のリーグ記録更新を目標に掲げる。「初戦は絶対取らないといけないという気持ちだった。いろんなボールに対応できる幅広い打者になってると見せられたら。このまま乗っていきたい」と、主将としてチームを牽引する意気込みを語った。
スポーツ一家のDNAを受け継ぐスラッガー
立石選手は山口県防府市出身。高川学園高校時代には3年夏の甲子園に出場し、センターオーバーのホームランを放つなど、高校通算10本塁打を記録した。創価大学では1年春からベンチ入りを果たし、同秋にはレギュラーの座を獲得。2年春には東京新大学リーグで打撃三冠王に輝いた。昨年夏には侍ジャパン大学代表に選出され、3年生ながら国際大会5試合で4番を務めた。
180cm86kgの恵まれた体格から放たれる強打に加え、50メートル6秒1の俊足も持ち合わせる。母・郁代さんは、バルセロナ五輪バレーボール女子日本代表というアスリート一家に育った。世界の厳しさを知る母からの「謙虚にやりなさい」という教えを胸に、大学ラストイヤー、そしてその先のプロの世界へと突き進む。
開幕戦で強烈なインパクトを残した立石正広。そのバットから目が離せないシーズンとなりそうだ。







コメント