関西六大学野球春季リーグ戦、勝ち点2で並ぶ龍谷大学との重要な初戦に臨んだ大阪商業大学は、試合直前には監督の逮捕という事態に見舞われたが、チームは動揺することなく、エースの鈴木豪太投手(4年・東海大静岡翔洋高校出身)の魂のこもった投球で勝利を掴んだ。
監督逮捕の困難乗り越え!気迫のマダックス達成
4月21日に冨山陽一監督が逮捕され、高瀬義和コーチが監督代行として指揮を執るという、チームにとって大きな試練の中で行われた龍谷大学との一戦。しかし、大阪商業大学ナインは動揺することなく、この困難な状況を乗り越え結束して試合に臨んだ。先発マウンドを任された鈴木豪太投手は、試合前から「今日は絶対負けられない試合」という強い気迫を胸にマウンドに上がった。
プロ注目の右腕はその力をいかんなく発揮すると、9回をわずか93球、許したヒットは8回先頭打者に打たれたライト前ヒット1本のみというほぼ完璧な内容で無失点に抑えきり、「マダックス」を達成した。7回まで一人の走者も許さない完璧な投球を見せていたが、ノーヒットノーランよりもチームの勝利を優先するエースの強い意志で、マダックス達成という自身の記録よりも、「チームが勝てたことが一番うれしい」とチームの勝利を喜んだ。
圧巻の投球内容!プロ注目サイドスローが完璧に相手打線を封じる
プロ注目の右横手投げである鈴木豪太投手は、最速147キロのストレートと多彩な変化球を駆使する投手で、昨年の大学野球選手権でその力を見せ、ドラフト候補として注目されている。特に高い制球力で崩れない投球が魅力で、その制球力が冴えわたり、許した四球はわずか1つのみだった。
苦しい状況でも、「どの球種でもカウントが取れた」と語るように、全ての球種でストライクが取れる安定感で打者を打ち取った。ピンチらしいピンチをほとんど作らせない、相手打線に的を絞らせない見事な投球術だった。
開幕5連勝で7季連続優勝へ前進!ナイン一丸で試練の春を戦う
この勝利で大阪商業大学は開幕5連勝を飾り、リーグ連盟記録となる7季連続優勝へ向けて大きく前進した。監督不在という前例のない試練の中で、チームはより一層まとまり、「ナインが一枚岩となって戦う」姿勢を示している。高瀬義和監督代行は、「学生が何かしたわけではないので。とにかく野球に集中できる環境をと学校側にもいち早く対応していただいて、私だけじゃなく、学校からも野球に集中しようというミーティングはしました。いつも通りやってくれた」と話し、「いろいろありましたけど、逆にまとまりができたというか、いつになく絶対に負けないんだと。選手同士でまとまって戦ってくれた」と選手達の力を評価した。
まだ状況が推移中で今後の事もわからないが、とにかく選手は自分の目標に、そしてチームは野球での目標に突き進むだけしかない。
鈴木豪太投手 プロフィール
- 氏名: 鈴木 豪太(すずき ごうた)
- 所属: 大阪商業大学 4年
- 出身: 滋賀県長浜市
- 生年月日: 2003年(平15年)1月31日(22歳)
- 経歴: 浅井西スポーツ少年団(小学、軟式)- 浅井中学校(滋賀ユナイテッドJBoy’s)- 東海大学付属静岡翔洋高等学校 – 大阪商業大学
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 175cm・84kg
- 50メートル走: 6秒7
- 遠投: 105メートル
- 最速: 147キロ
- 特徴: プロ注目のサイドスロー右腕。最速147キロのストレートと高い制球力が武器。困難な状況下でもマダックスを達成するなど精神力も強い。



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