関西学生野球春季リーグは27日、最終戦が行われ、近畿大学が関西学院大学を1-0で下し、勝ち点5の完全優勝で4季ぶり50度目の優勝を決めた。阪上翔也選手のライト前に落ちるヒットで野間翔一郎選手が俊足を飛ばしてホームを踏んだ。勝田成主将(4年・関大北陽)が最優秀選手(MVP)に輝いた。
プロ注目選手が1点もぎ取る
プロ注目の外野手・阪上翔也選手と野間翔一郎選手が勝利の1点を奪った。0-0の7回、2アウトから野間選手が四球で出塁すると、続く阪上選手の打球がライトの前にポトリと落ちる。その間に一塁走者の野間選手が快足を飛ばして一気にホームを踏み、これが決勝点となった。
また、この日は昨年の侍ジャパン大学代表を経験した4年の野口練投手(4年・星稜)が先発し、6回1安打4奪三振無失点と好投を見せた。今季は9試合35回1/3を投げて防御率0.00という成績を残し、優勝に貢献した。光元一洋監督(50)は、「4年生の結束がよかった。」と話した。
主将としてチームを牽引し、攻守にわたる活躍で近畿大学を優勝に導いた勝田成選手が、最優秀選手(MVP)に選ばれた。今季リーグ最多となる24安打と9盗塁を記録し、ベストナイン(二塁手部門で5度目)と合わせて個人4冠を達成した。優勝が決まった瞬間、勝田選手は「今までやってきたことが報われ、こみ上げてきました」と涙を流した。シーズン歴代最多安打記録(26本)更新への期待もかかる中、最終戦は4打数無安打に終わり、「重圧に負けてしまって」と悔しさも滲ませたが、文句なしのMVPに輝いた。
勝田選手は野球人生で初めて主将を務めた。「全員が日本一奪回を意識してほしい」とチームメイトに話し、スローガンを「常勝軍団」に設定した。163cmと小柄ながら、「背が低いから無理とばかにされても、それは何も努力していない人が言っているだけですから」と話し、両親からも「願えばかなう。でも何かを諦めたら、社会に出ても成功できないよ」という教えを胸に、プロ野球選手を目指してきた。
勝田選手、野間選手、阪上選手、野口投手とプロ注目選手がそろう中で、周囲からは優勝候補と目されるプレッシャーもあったが、「4年生のまとまりが優勝につながりました」と話した。大学野球選手権に向けては「記録よりもチームのために塁に出る。全員野球で勝利をつかみ取る。最後は根性。全員野球で絶対に優勝します」と、全国制覇を誓った。
勝田成選手 プロフィール
- 氏名:勝田 成(かつだ なる)
- 生年月日:2003年6月21日
- 出身地:大阪市
- 経歴:都島タイガース(2歳~、堀川小1年~) – 大淀ボーイズ(北稜中) – 関大北陽高校 – 近畿大学(4年)
- 投打:右投左打
- 身長・体重:163cm・72kg
- ポジション:二塁手
- 主な特徴や実績:2025年関西学生野球春季リーグで最優秀選手(MVP)、ベストナイン(二塁手で5度目)、最多安打(24安打)、盗塁王(9盗塁)の4冠を達成。近畿大学を4季ぶり50度目の優勝に導く。3年夏に大学日本代表選出。50メートル走6秒17、遠投115メートル。好きな選手は巨人・吉川尚輝。






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