日米大学野球選手権大会の第2戦では、代表の2枚看板である今秋ドラフト候補の青山学院大・中西聖輝投手(4年・智弁和歌山)が先発し、アメリカ打線を6回3安打8奪三振1失点と好投し、チームを勝利に導いた。
投の軸・中西聖輝投手、6回8Kの快投「リズムだけは守って」
第2戦の先発マウンドを託された中西聖輝投手は、初回に米国打線から3つの三振を奪う圧巻の立ち上がりを見せた。3回までノーヒット5奪三振を記録したが、それでも本来の投球ではなく、2回にはすべて外野フライで内野ゴロは3回で0だった。
4回に内野ゴロ2つで、その一つが安打となるも三振を奪って無失点に抑えた。6回に点差が開いたこともあり2塁打と安打で1失点すると、その後も2つの四球を許した。アメリカの球審との判定の相性が合わなかった所もあるが、この日は5つの四球を与えた。
しかし2アウト満塁のピンチを最後は空振り三振で切り、その実力を見せつけた。「勝ててうれしい。無駄な球が多く内容は良くなかった中で、リズムだけは守って投げることを意識していた」と、試合後は冷静に自身の投球を振り返った。
米国監督も脱帽「日本のピッチャーは球種が多くて」
中西投手の好投から始まった日本の投手リレーは、早稲田大3年・宮城誇南投手、明治大学・毛利海大投手、亜細亜大学・齊藤汰直投手がそれぞれ1イニングを無失点に抑え、4投手で計16個の三振を奪った。この投手力に、アメリカ代表のアンディー・スタンキウィクス監督も「先発の中西投手を含め、日本のピッチャーは球種が多くてストライクが入っていた。次は我々がカウントを有利にもっていきたい」と話した。
前日の伊藤樹投手に比べると、中西投手は本来の投球ではなかったかもしれないが、その高い実力でアメリカ打線を抑えた。春のリーグ戦の疲労もある中で、まだまだこんなものではないという印象だが、今年のドラフト1位候補として十分の投球を見せた。
日米大学野球はあと3試合あり、伊藤投手と中西投手は4戦目、5戦目の登板の可能性もあるが、今、個人的に心配をしているのは春からここまでの疲労の蓄積で、今後の状況次第だが、体のケアに専念してほしいという思いもある。
中西聖輝投手 プロフィール
- 氏名:中西 聖輝(なかにし まさき)
- 生年月日:2003年12月18日
- 出身地:奈良県
- 経歴:KGヒーローズ(小1) – 橿原磯城シニア(光陽中) – 智弁和歌山高校 – 青山学院大学(4年)
- 投打:右投右打
- 身長・体重:182cm・90kg
- ポジション:投手
- 主な特徴や実績:最速152キロを誇る今秋ドラフト上位候補右腕。2025年日米大学野球選手権第2戦で先発し、6回3安打1失点8奪三振の好投で勝利投手となる。大学日本代表の投の軸として期待される。2025年東都大学野球春季リーグでは最高殊勲選手、最優秀投手、ベストナインの3冠を達成。






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