関西学生野球の秋季リーグは、近畿大が京都大に10-0で大勝し、勝ち点を挙げた。この試合で、今秋ドラフト候補の野間翔一郞外野手が3安打1打点2盗塁と躍動し、視察に訪れた阪神、ヤクルトのスカウトに、50メートル5秒8の快足を存分に見せつけた。
3安打2盗塁、ダイヤモンドを駆け巡る
夢のプロ入りへ、野間翔一郞選手が持ち味を存分に発揮した。初回1アウト1塁の場面でライト前ヒットを放つと、すかさず二盗を成功させる。しかし、後続の打者のタイムリーヒットで、2塁からホームに突入しアウトとなり、やや無謀な走塁となった。
それでも8回1アウト3塁のチャンスでは、ライト前へタイムリーを放つと、相手のチャージが遅れるのを見逃さずに一気に二塁へ、ヘッドスライディングで気迫のタイムリー二塁打としスタンドを沸かせた。
この日は6回にもセンターへ二塁打を放ち、3安打1打点2盗塁の大活躍で、大勝に大きく貢献した。
「自分の武器は積極的な走塁」運命の日までアピール続ける
野間選手はすでにプロ志望届を提出済みで、この日は阪神、東京ヤクルトのスカウトが、勝田成選手、阪上翔也選手などを含めて視察に訪れた。
大阪桐蔭時代から抜群の身体能力を見せており、この日のように常に次の塁を狙う姿勢が野間選手の最大の武器だ。「自分の武器は積極的な走塁。とにかくアピールするしかない」と語るように、その積極性がチームに勢いをもたらす。
大学1年の秋に侍ジャパン大学代表候補として強化合宿に参加したものの、今年は春に故障で出遅れがあり、代表入りに挑戦することはできなかった。勝田選手が2年連続で代表入りしたほか、阪上選手が代表入りこそできなかったものの、選考合宿で素晴らしいアピールを見せており、悔しい夏を送ったことだろう。
この日は阪神が優勝し、OBである佐藤輝明選手がチームを引っ張っている。野間選手もプロの世界を目指しながら、まずは「4回生で引っ張っていきたい」と、勝田・野間・阪上の4年生トリオで、チームを2009年春以来となる2季連続優勝に導き、運命のドラフトを待つ。
野間 翔一朗(のま しょういちろう) プロフィール
- 所属:近畿大学(4年)
- ポジション:外野手
- 経歴:大阪桐蔭
- 主な特徴や実績:50メートル5秒8の俊足を誇るドラフト候補。秋季リーグ開幕2戦目で3安打1打点2盗塁と活躍。積極的な走塁が武器。



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